悪魔の尻尾

50代から60代へ~まだあきらめない

最強のふたり

職場の同僚が劇場で見てきて、薦めてくれていた作品。気にはなっていた。レンタルしてきた。
話題作というほど注目されているわけではなかったが、評価はまずまず、そんな印象の作品だった。

大金持ちの障害者と介護人の話。言ってしまえばそれだけの話であり、仕掛けも落ちもなく、ストーリーを追ってもあまり意味が無いかもしれない。
それでもこの映画を見ている間には随所に良い場面がある。これは見た人一人一人が感じればいい。
障害のあるフィリップは大富豪である。体は自由にならないが、富がある。一方雇われるドリスは絵に描いたような貧困層出身。職安からの紹介でこの介護職を応募し、サインを貰って失業保険をもらうためにきただけのこと。介護の仕事をする気もなかったが、何を根拠にしたのかわからないがフィリップは彼を採用する。
障害者に対するいたわりもなく、態度も品行も問題があるドリスだが、彼だけはフィリップに同情をしない。むしろ同じ目線であり、厳しいジョークも交わす。
そんな彼らの関係を良くないと思う人間もいるが、近くで世話をしている人間はわかるのだろう。フィリップの家を守るイヴォンヌやマガリーは最初は斜に見ていたが、最終的に彼らは非常にいい関係だということを感じている。
そしてドリスが去った後はフィリップは明らかに以前と同じように生きがいを失い、針がなくなったというか、楽しくないと言うか、どうも機嫌が悪いようである。彼らは馬が合う、なにかひかれあうところがあったのだろうと思う。言葉で巧く言い表せないが波長が合うというかソリが合うというか、

冒頭のシーンなど本当にめちゃくちゃで、この二人にかかれば怖いものなしという気もする。迷惑な障害者チームの話は映画だけの世界にしておいて貰いたいが。

追記
冒頭のシーンのアース・ウインド&ファイアーのセプテンバー。映画の挿入歌としても多い曲。
そして誕生日会の有名なクラシック曲の数々。
もう一度アース・ウインド&ファイアーのブギー・ワンダーランドなど音楽も非常によい。

ラストシーンはちょっと気持ちのいい、やはりフランスシネマなのかなと思ってしまう

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