悪魔の尻尾

50代から60代へ~まだあきらめない

開発部のひとりよがりはやめてください

良い製品、魅力的な製品、ヒットする製品。そういったもの本当に少なくなったと思う。
そして使い方のよくわからない製品や機能が多くなり、無駄なコストになっていると思う。
家電メーカーの商品では顧客の声を聞いてそれを商品開発に当てるということでお客様の声なんてものを重要視しているのかどうかはわからないけれど、本当にエンドユーザーの声ばかりを聞いていてはまともな製品開発なんてできるはずない。
どれだけそぎ落とせるか、いらない機能をドンドン削って、残ったものを出す。そういう姿勢は大事ではないか。
捨てることも必要。それに対して顧客からの避難もどんと受ける心構えを持って新しいものを作って欲しい。
とりあえず、新製品作りました的な〇〇シリーズが新しくなりました的なそんな製品ばかりで、以前の機能はそのままで新機能をドンドン増やしてなんだかわけのわからない製品になってはいないか。

引用
スティーブ・ジョブズ 脅威のイノベーションより

Appleの製品は確かにシンプルで、とにかく削ぎ落とし、またもや削ぎ落として、最終製品になって世に出てきます。
無駄なものを削ぎ落としたというより、必要と思われているものもとにかくできる限り削って、結果的にイノベージョンのある製品を生み出しているのでしょう。

iPhoneiPadを見ると、全体がつるっとしていてボタン類は最低限のものしかついていません。
初代のiPod touchなんて、ボリュームボタンすらついていませんでした。さすがにこれは使いにくいと思ったのか第2世代からはiPhone同様にボリュームボタンが付きました。


とかく、あれも必要、これも必要だと機能やボタンをこてこてに付けてなんのインパクトもない製品を生み出してしまうのが従来のメーカーの常ですよね。
マルチタッチなんかは、まさにディスプレイを画面表示として使うだけでなく、入力装置としてもフル活用することによって、従来に無かった製品を生み出しました。
普通なら画面だけでは足りないと、キーボードも付いたスマートフォンを作り出してしまうところです。


「キーボードはいらない!」とした場合、それではどの様に入力させようかと考え抜いたすえ、マルチタッチのiPhoneが登場してきたわけです。

引用終わり

直感的に使えること、なんだか使いたくなるような雰囲気を製品に持たせる。そういう努力をしているのかどうか。
会社内の勢力争いの末、うちのグループの開発した機能は絶対に通す!とか、あそこの機能はうちとダブるから、折衷案で行こうとか、ドンドンわけのわからない方向へ進み、出来上がったものはへんてこなものになっていないだろうか。

こんな製品を作っておきながら、開発者は本当にその製品に愛情を持っているんだろうか。
各セクションにわかれた開発部などはそれぞれ自分たちの作った機能を製品に載せることによってのみ評価の対象になる。したがってその機能が客観的に見てどれだけ糞であろうとも社内での政治力のある人材を味方に引き入れることに成功すればそういう糞機能がついた製品が登場することになる。
最大の被害はそんな糞機能がついた製品を購入させられる消費者だろう。

いや、消費者だって馬鹿ではない。そういうクソ機能に嫌気がして、ドンドン売れなくなっているんじゃないだろうか。
今や日本製というブランドをありがたがっているのはお金のあるお年寄りだけではないだろうか?
海外の安い製品とは価格競争を強いられ、海外での販売はボロボロ。国内はおいしい市場で日本独自のガラパゴス化しておけば、おいしい顧客はずっと捕まえたまま、そんな根性で見てはいないだろうか?
そんな感覚では、衰退しかあるまい。

ジョブズもいってた、日本メーカーがAppleに負けっ放しの理由 - More Access! More Fun! %

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