AppleTVってどうなんだろう。今までTVに接続するセットトップボックスというものはいろいろあったけど、ことごとく失敗に終わっている。このAppleTVだって今まであったものは決してヒットしたとは言えないもの。ハードウエアがいいとか悪いとか、コンテンツが有るとかないとかそういったことだけではなく、複合的な要因で普及しなかったんだと思う。
まず、ハードウエアに金をかけてもそれだけで楽しめるわけではないということ。確かにそうだ。ユーザーが楽しみたいのはその中身。そして使っていてストレスなく簡単に楽しめるということ。使う前から、接続や登録などに頭を悩ませ、やっとの思いで繋がったら、たいしたことのないコンテンツだったらガックリ度は急上昇する。
コンテンツだが、当然幅広くなければならない。近所のTSUTAYAにいったほうが観たいものがちゃんとあるやん!というような状況では勝てないだろうな。確かに家にいながらすぐに取り出せるのは便利。TSUTAYAに行ってわざわざ借りて、またわざわざ返しに行くっていうサイクルも正直言って面倒。でも店でパッケージを眺めるっていうのも結構楽しかったりするんだけど、その楽しみがないわな。しかも見たいものがあんまりないような品揃えでは勝ち目なし。
最も大事なのは価格。一般的なDVDレンタルがどれくらいなのかわからないが、ブロックバスターやキャンペーン等の適用でDVDが100円くらいで借りれることがある。普段でも旧作なら200円くらいだったりとかするので、そういうところと価格競争ができなければ厳しい。「ぽすれん」や「Discas」、あるいは最近盛んにTVでCMを流している「DMM.コム」なんかのネットのレンタルも借りる手間や返しに行く手間がない。価格も1ヶ月にある程度決まって借りてみるような映画好きなら手頃である。ただし、郵送なので実際に手元にDVDがある期間というのは案外短いのだが・・・。話がそれたが、価格は大事。ネット配信しているところは数あれど、どれも価格的には美味しくないというのが本音。特にダウンロードではなく、期間限定のストリーミングなので、借りても見損なうという可能性もある。レンタルDVDにしたってそのあたりは本来は同じだが、実際は見て返すだけの人と、リッピングして手元にコピーを残す人がそれぞれいるとおもう。どれくらいの割合かはわからないけど。
で、AppleTVである。価格は8800円というからハードウエアとしてはもはや非常に安いと思う。接続先はPCではなく、大型のHD液晶TVである。上記のように今までのセットトップボックスと同じく、有料のコンテンツを購入して楽しむこともできるが、YoutubeやiTunesに入れてあるMovieなども楽しめるようである。FullHD(1920x1080)対応でないのが残念だけど、HD(1280x720)には対応しているのでTVで見るには十分な画質だと思う。TVという名前が付いているが、それで見るのはTV放送ではなく、デジタルコンテンツである。やっぱり売りはiPodやiPhoneの普及を考えて多くのユーザーの持つiTunesの個人資産が活用できるということではないだろうか。まだまだiPodは音楽再生プレイヤーとしての認識が強いと思うが、iPhoneやiPodtouch、iPadなどは動画を楽しむこともできるデバイスである。(最近はNanoでも小さいながらも動画を楽しめるようであるが)というわけで、Apple側としては音楽を制覇したあとは動画コンテンツでも支配を強めようとい事なんだろうな。iTunesを使って動画を管理してもらうようになれば、このセットトップボックス、AppleTVが生きてくる。
これがいいのかどうなのかはわからないが、8800円という値段は衝動買いしてしまうくらいの値段だと思う。家にHD液晶TVがあり、iTunesを使ってそこそこ動画を楽しんだりする人なら買ってもいいかなとも思うね。
まあ、一応反対意見もあるようなので・・・。
http://rocketnews24.com/?p=56347
残念なところをもう一つ。これだけ買ってきてもTVにつなぐにはHDMIケーブルが必要なようである。HDMIケーブルは高いので意外に出費がかさむ。大分安いものも出まわるようにはなってきたが・・・。
追記
こういう考え方もあるのかという点で・・・。
とりあえず野郎のなんか書いとこ:APPLE TVってなんだ? - livedoor Blog(ブログ)