悪魔の尻尾

50代から60代へ~まだあきらめない

ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス

Netflixで女房が見ていたドラマです。
あんまり興味はなかったのですが、怖いから一緒に見ようと誘われ、見ているうちにハマりました。
オカルト系のホラーのドラマですね。
2018年の作品で、結構話題だったそうですが、全然知りませんでした。

画像はNetflixより

登場人物

ヒュー・クレイン(父)

リビア・クレイン(母)

ティーブン・クレイン(長男)

シャーリー・クレイン(長女)

テオ・クレイン(次女)

ルーク・クレイン(次男・双子)

ネル・クレイン(三女・双子)

 

あらすじ

クレイン家はこの古い屋敷に引っ越してきました。
設計士の妻オリビアと何でも直そうとする夫のヒューとの間には男女合わせて5人の子供がいます。
この屋敷を手直しして、高値で売ることができれば、かなりの儲けになると思っていたのですが、この家には不可解な事が多かったのです。
そしてついに問題の日がやってきます。
ヒューはオリビアをこの家に置いたまま、子どもたちを連れて、この屋敷から退散します。
あれから長い年月が過ぎ、子どもたちはみんな立派なおとなになりましたが、それぞれが心に大きな傷を負っています。
長男のスティーブは、あの忌まわしいヒルハウスでの不思議な出来事を題材として物語を書き、それが大ヒットします。
2番目の長女であるシャーリーは夫とともに葬儀屋を営み、子供もいます。
3番目は次女のテオ。
彼女は心理学を学び、博士となっていますが、愛情の対象が女性という人物。
そしていつも手袋をはめているのですが、彼女は幼い頃から、触ったものから感じる力を持っているのです。
一番下は双子の兄妹で。ルークとネル。
ルークは、弱みにつけこまれたのか、薬物に溺れてしまっています。
ネルは、幼い頃から「首が曲がった女性」の姿を見るのですが、愛する夫と結婚し、しばらくその悪夢からは逃れることができました。
しかし、夫の突然死によって再び悪夢が蘇ってきます。
この家の謎は?
またあの日、子どもたち全員を連れて、妻を置き去りにした理由は何だったのか?
あの日と現在を行ったり来たりしながら、物語が進んでいきます。

感想

なかなか深いストーリーで、一度見ただけではついていけない、わからないところがたくさんあります。
過去の忌まわしい事件を描くために、昔の時代もドラマとなっています。
したがって、子供時代の兄弟たちを描いているわけですが、子役のレベルが高いというか、しっかりした芝居をします。
とても可愛らしいのですが、それだけではないようですね。
この家の不思議として「赤の部屋」というキーワードが出てきます。
そしてその「赤の部屋」というのが、一つではなく、各人ごとに異なっています。

映像、音とともに、びっくりさせるような演出があり、心臓の悪い人には良くないなあと思ってしまいます。
怖かったですね。
変に、血しぶきとかよりも、こういう心理的に攻めてくるのは怖さが違います。
スプラッター系は怖いというよりも気持ち悪い、えげつない、不快な気持ちにさせてくれますが、心理的な恐怖は、なんとも迫りくるものがあります。
例の日、つまり父親が妻を残してこの屋敷、ヒルハウスから逃亡した夜と現在の時間をいったりきたりしながら、謎を解き明かしていきます。
ものすごくまどろっこしく見えたりしますが、この見せ方もこのドラマの特徴ですね。
長男スティーブンは、このヒルハウスの惨劇をもとに小説を書いて売れっ子作家になります。
彼もものすごい体験をするのですが、事実を認めません。
否定です。拒否です。
2番めの子供である長女シャーリーは、葬儀屋となりました。
彼女は兄に対しても、父に対しても、常に怒っています。
イライラしがちで何でもかんでも怒りをぶつけないと気がすまない。
彼女もあの事件を受け入れられず、それを「怒り」として表現しているのです。
3番目子供である次女テオは、特殊な能力者です。
感受性が強く、触ったものの本質が見えてしまうのです。
それが怖くて常に手袋をはめているんですね。
そして男性を愛せません。
この家で住んでいたことと減少に対して、冷静に判断しています。
否定」でもなく「受容」でもないという立場ですかね。
次男のルークは、幼い頃より森の奥に住む少女のアビゲイルと友達ですが、家族の誰も彼女の姿を見ていません。
そして幼い頃の恐怖体験からか、大人になってからはジャンキーとなってしまい、薬物から逃れられません。
ルークは「逃避」なのでしょう。
ルークとの双子であるネルは幼い頃から明るく天真爛漫に振る舞うおしゃべりな子供でしたが、彼女も幼い頃から「首折れ女」の悪夢を見ています。
ネルは、苦しみを取り除いてくれる夫を得て、悪夢からは開放されたと思っていると、その夫が亡くなり、またしても悪夢に苛まれます。
そして犠牲者となってしまうのです。
ネルはこの現象を「受容」してしまうのですね。
この家の何かがこの家族を不幸にしていきますが、幼い双子の二人が犠牲者になるんですね。
謎が多くて本当はもっと深い意味があるに違いないと思うのですが、そこまでは理解できませんでした。
室の高いドラマですよね。
「ウェンズデー」もホラー系のドラマと言えますが、ハリーポッターと同じくらいの怖さ。
この「ホーンティングオブヒルハウス」はゾクゾクする感じで怖さは上回っています。
ちなみに父親ヒューを演じていたのは、スティーブン・スピルバーグの名作「E.T」で主人公の少年エリオットを演じていた俳優さんです。
もうこんな高齢者になっていたとは時の流れの早さを改めて感じてしまいます。

 

Copyright ©悪魔の尻尾 All rights reserved.