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いつかは見ようと思っていた、「人間の証明」を見てみました。
小説は読んでいるので、見ていてもあらすじはわかっていましたので、ゆったりと見れます。
出演している俳優陣を見ると、やはりかなり前の映画であることがわかります。
冒頭でジョニー・ヘイワードがホテルのエレベーター内で失血死。
ホテルに駆け込む警察に応じるホテルマンを演じていたのが、元ホテルマンでこの本の原作者である森村誠一さんでしたね。
驚きました。
結構ワンシーンだけですが、著名な俳優もたくさん出ていますね。
ホステスのなおみを演じている范文雀さん。
なおみの夫役が長門裕之さんで、なおみと愛人関係にあるのが夏八木勲さん。この二人が協力して、なおみのひき逃げを追いかけるという展開が本ではかなりあったと思っていたのですが、映画では一瞬でしたね。
おでん屋さんの坂口良子さん。
可愛らしい人ですね、この頃はまだ若くて。
残念ながら母親としては娘をしっかり教育できなかったのでしょう。
他人事とは言え、娘さんのニュースを見ると悲しくなりますね。
脱線しましたね。
おでん屋の客として大滝秀治さんと佐藤蛾次郎さん。
おふたりともほんのワンシーンとはもったいない俳優です。
このあたりは本では全く記憶にありませんが、映画ならではのワンシーンということでしょうかね。
霧積の温泉宿の主の伴淳三郎さん。
八杉恭子を知る重要人物が殺されますが、その孫娘役に竹下景子さんです。
彼女もめちゃくちゃ若いですね。
主役は棟居刑事を演じている松田優作さん。
相棒のベテラン刑事にハナ肇さん。
警部役には鶴田浩二さん。
地井武男さんも若々しいです。
そしてもう一人の主役と言える八杉恭子役には岡田茉莉子さん。
これだけの俳優陣を揃えながらも、彼女だけは最初からこの役として決まっていたそうです。
角川映画の製作者がとても気に入っていたのでしょうかね。
もちろん、この映画の配役にはぴったりですけどね。
その夫で政治家郡陽平が三船敏郎さん。
こんな大物まで動員させるとはお金をかけた映画なんでしょうね。
二人の息子である郡恭平は岩城滉一さん。
めちゃくちゃ若くてブレーク前ですね。
とてもハンサムで、どことなく反町隆史さんにも似た雰囲気ですね。
NYハーレム27分署の刑事ケン・シュフタンを演じたジョージ・ケネディ。
巨漢な白人刑事役。
ジョージ・ケネディさんは、超大物とまでは言わないまでも、ハリウッドで活躍する名優です。
「暴力脱獄」「エアポート’75」「裸の銃を持つ男」といったヒット作にも出演していました。
主題歌もヒットしましたね。
いきなり殺される、ジョニー・ヘイワード役で出演しているジョー山中さんの渋い歌声。
この曲と麦わら帽子のCMをテレビで嫌というほど流していましたね。
この曲は、大ヒットしますし、ラストに流れます。
しかし、この映画を通して音楽は完全にルパン三世でした。
それもそのはずで音楽監督は大野雄三さんだそうです。
それにしても「ルパン三世 カリオストロの城」です。
音楽だけを聞いているとほとんどの人はそう感じるんじゃないでしょうかね。
この頃の日本映画には活気があったのでしょうか。
角川映画という一つのジャンルを確立していくんですね。
ただ、角川映画は今の映画と比べて、予算も十分確保していましたが、広告費をガーンと使って、煽りまくるというやり方でしたね。
映画と本をどちらも同時に売るというやり方。
「読んでから見るか、見てから読むか」と言ったコピーもありましたね。
一つの時代を作った角川映画。
その代表的な作品という気もします。
このような大作ばかりが角川映画なら良かったのですが、製作費を回収できない失敗作もありました。
アイドルを全面に出した手っ取り早いお金稼ぎのための映画を乱発するようになり、今に至ったという気がします。