悪魔の尻尾

50代から60代へ~まだあきらめない

ウルトラマン世代にはたまらない「シン・ウルトラマン」

先週、息子と予約して見に行ってきました。
公開して間もないということもあって、劇場はほぼ満席でした。
出だしは好調なようです。
公開最初の3日間での興行収入がおよそ10億円くらいあったらしいです。
公開している劇場数にもよりますが、最終的にどれくらい行くのか注目です。
シン・ゴジラが82億円ほどです。
ゴジラほどのインパクトはないというが大半の見方で、30億円くらいになるのではないかとか。

この映画の概要

監督    樋口真嗣
脚本・企画    庵野秀明
製作    庵野秀明
製作国    日本
公開    2022年5月13日
上映時間    113分
主題歌    米津玄師「M八七」


この主題歌は、映画が終わったあと流れましたが、とても良かったですね。
米津玄師さんのことをよく知らない人でも、すぐにピンとくると思いますね。

キャスト

神永 新二(斎藤工
警察庁公安部から出向した禍特対専従班のメンバー。
チームの作戦立案の立場にいるが…。 
 
浅見 弘子(長澤まさみ
公安調査庁より出向した禍特対専従班のメンバー。
分析のスペシャリストで有能。    

田村 君夫(西島秀俊
防衛省防衛政策局より出向した禍特対専従班班長。   

滝 明久(有岡大貴)
城北大学理学研究科非粒子物理学専攻の禍特対専従班のメンバー。
専従班のブレーンでもあるが、机上には特撮のフィギュアが並べられているオタク。    

船縁 由美(早見あかり
文部科学省より出向した禍特対専従班のメンバー。
専従班の汎用生物学者。    

宗像 龍彦(田中哲司
禍特対室長。
田村の直属の上司。    田中哲司


メフィラス(山本耕史
外星人。
地球人の風習、文化を知り尽くす交渉上手な宇宙人。

あらすじ

巨大生物によって甚大な被害を受け続ける日本。
なぜか日本だけに襲いかかる謎はあるものの、その対策に追われる日本政府。
巨大生物は禍威獣(カイジュウ)と呼ばれています。
ゴメスやマンモスフラワーといったものはなんとか駆除することができましたが、ペギラには甚大な被害を受けます。
その後も何体もの禍威獣たちの対応に追われます。
禍威獣は巨大であり、対人間向けの既存兵器ではダメージを与えることができません。
日本政府は、禍威獣特設対策室専従班、略称禍特対を設け、その対策に叡智を絞るのです。

透明な姿をした巨大禍威獣ネロンガが変電所に襲いかかります。
電力を餌としているようなのでした。
電力が満たされたことにより姿を表します。
禍特対の神永は、避難が遅れた子供を助けに向かいます。
そこに現れた銀色の謎の巨人。
銀色の巨人の飛来した衝撃波から子供を守ろうとした神永でした。
飛来した銀色の巨人はたちまちネロンガを倒し、ネロンガを担ぎ上げて空高く飛び去りました。
禍威獣に対抗できない日本政府にとっては、誠に都合の良い処理となりました。
銀色の巨人はウルトラマンと名付けられました。

禍特対に公安調査庁より美人で有能な調査官である浅見弘子がメンバーに加わります。
そして同時に謎のウルトラマンの後を追う担当にもなります。

次なる禍威獣ガボラが、地中を移動してやってきました。
このままでは甚大な被害が避けられそうにありません。
そこにまたしても銀色の巨人「ウルトラマン」がやってきます。
人類、日本に配慮した闘い方で、またしても被害を最小限に収めます。

救世主のように現れたウルトラマン
しかし、そんなウルトラマンを陥れようとする外星人(宇宙人)もいたのです。
ザラブ星人でした。
はめられたウルトラマンは、この窮地をどうするのでしょうか。



 

 

感想

ウルトラマン世代にはたまらない映画です。
ウルトラマンオタクには色々批判もあるでしょうが、ドンピシャな世代にはうけるようなネタも散りばめられ、概ね好評だろうと思うのです。

シン・ゴジラ」もそうだったのですが、この「シン・ウルトラマン」も割りと大人向けに描かれているところがあります。
とは言え、初っ端か怪獣たちとの格闘シーンもあるので、小さなお子様でも映像は楽しめるでしょう。


客層は小さなお子様を連れたファミリー層は少なかった印象。
なら私のような枯れかけた昭和世代、ドンピシャな世代が中心かというと、もう少し若い世代が多かったですね。
20代のカップルであったり、3~40代が多かったかな?という印象です。
もちろん60代くらいの方もいましたね。

この映画でウルトラマンを演じたのが斎藤工さんです。
そして科特隊のムラマツキャップにあたるのが、禍特対の田村で西島秀俊さんが演じています。
科特隊の紅一点であったフジアキコにあたるのが、浅見弘子を演じる長澤まさみさんですが、ちょっとセクハラまがいのシーンが多かったかな?という印象。
つくり手がおっさんなもので、ジョークのつもりなんでしょう。
批判はあろうかと思います。
浅見は、気合を入れるときに、おしりをパーンと叩くのですが、おしりのアップが劇中何度か映し出されます。
スーツ姿で巨大化した浅見を見上げる人間たちのアングルも、味方によってはいやらしい感じがしないでもないです。
(見ている人間にやましい心があるからでは?というツッコミは却下します)
そういう騒動があって、家に帰れず、ここ数日風呂にも入っていない彼女は体臭を気にするのですが、彼女についた外星人の匂いを辿ろうとウルトラマン神永が彼女の匂いをかぎまくるのです。
(ちょっとドン引きするようなシーンでもあります。)

ともあれ、大爆笑するようなシーンはないものの、映画全体を通して大変楽しめました。
何より一番楽しかったのは、メフィラス星人を演じていた山本耕史さん。
ウルトラゾーンなど、一部のウルトラマンマニアのための深夜番組でもメフィラスはかなり面白い存在だったのですが、この映画は更に良かったですね。
すでにTwitterなど、インターネット上でもネタにもなっていますが、「私の好きな言葉です」という決め台詞とともに繰り出す、ことわざや四字熟語がとてもいいですね。
礼儀正しい佇まいの中にも黒い部分が滲み出している、そんな雰囲気が山本耕史さんにぴったりで、はまり役でしょう。
個人的には完全に主役を食っていると思うのですね。
いきなり「メフィラス」と自分の名前を書いている名刺を政府要人たちに渡すのです。
これまでの宇宙人とは明らかに態度が違います。
そして、
「郷に入れば郷に従え。私の好きな言葉です」
と言うのですね。
こういうシーンがこの映画の後半にはたくさんあり、盛り上げてくれます。
ウルトラマンを誘って、場所を変えてお話しましょうと、居酒屋へ行くのです。
ウルトラマン神永はほとんど食べず、お酒も口をつける程度だったのですが、メフィラスはさんざん飲み食いして地球の美食を楽しんでいるご様子。
そして会計のときに言った言葉が「おあいそ」であり、支払いには「割り勘」を提案するなど、もはや普通のおっさんでしたね。

 

子供時代にウルトラマンなどのハマった人はもちろんですが、興味があるけど、迷っている方は絶対に楽しめると思いますよ。



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