悪魔の尻尾

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マトリックス 仮想現実に生かされている人類

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キアヌ・リーブス主演の大ヒット映画です。
ハリウッド作品ですが、中国映画のようなワイヤーアクションを取り入れたりするなど、映像的にも洗練された映画でした。

映像、ストーリー共にたいへん引き込まれ、劇場で見た後、DVDが発売されると購入し、何度も見ましたね。


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今年の年末には待望の新作「マトリックス4」が登場しますね。

こちらも楽しみです。


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この映画について

監督 ウォシャウスキー兄弟

脚本 ラリー・ウォシャウスキー

   アンディ・ウォシャウスキー

上映時間 136分

製作国 アメリ

公開 1999年

制作費 63,000,000ドル

興行収入 463,517,000ドル

 

キャスト

ネオ
キアヌ・リーブス

トリニティ
キャリー・アン・モス

モーフィアス
ローレンス・フィッシュバーン

エージェント・スミス
ヒューゴ・ウィーヴィング

あらすじ

大手ソフトウェア会社でプログラマーとして働いているアンダーソンは毎晩のように不思議な夢を見ます。
彼は裏の副業としてコンピューター犯罪に手を染めています。
その世界では「ネオ」として生きているのでした。
夢、コンピューター、突然送りつけられた携帯電話。
これらによって彼は導かれるようにモーフィアスという男性を会うことになります。

モーフィアスはアンダーソンをネオと呼び、彼に選択を迫ります。
「青い薬を飲めば元の世界に戻れるが、赤い薬を飲めば真実を教えてやろう」と。

真実を知ったネオは今まで生きてきた世界は仮想現実であり、人間はコンピューターの支配するマトリックスの世界で生かされているということを知ります。
コンピューターは人間の体内から出る電気エネルギーを必要としており、人間を「栽培」しているのでした。

覚醒してしまった人間は「廃棄」され、新たなエネルギーとして「生産」される人間の養分となります。

ネオは廃棄されますが、モーフィアス達によって救出され、「ネブカドネザル号」のメンバーとなります。

 

モーフィアスを始めとして、多くの生の人間は、仮想現実であるマトリックスの世界とリアルな世界(ネブカドネザル号内での生活)を行き来します。


 

感想

この映画は視聴前から話題になっていました。
期待しすぎて映画館に行くと、外れたときのガッカリ感は大きいのですが、このマトリクスは期待感を大きく超える出来栄えでした。
劇場を出た後も、しばらく興奮していました。

劇場で見たときの興奮は忘れがたく、DVDが発売されるとすぐに購入して見ましたね。

映像の素晴らしさは数多く語られています。
マトリックス避けと呼ばれるシーンなどが特に有名ですが、ワイヤーアクションを使った撮影なども今でこそ当たり前かもしれませんが、当時のハリウッドでは画期的な手法だったと思います。
1999年と20世紀末の映画ですから、今から見ればCGのレベルも大したことがないと言われるかもしれません。
しかし非常に効果的に使われています。
白い背景にずらりと並んだ重火器の棚が登場するシーンや弾丸の流れるように富んでいくシーンなどが印象に残ります。
仮想現実と言う現実でない世界を描いているにも関わらず、その描写はリアルを目指しています。
その例としてはこれまでの映画では銃弾や薬莢というのは脇役であり、それらをクローズアップするようなシーンは皆無でしたが、この映画ではそれを意識させることによって、よりリアルということを表現しているように思います。

未来の世界にも関わらず、描かれている機械類、特に電話はアナログの黒電話であり、その成り方もレトロを意識しています。
映画内で登場するフリップ式の携帯電話もNOKIA製です。
時代を感じますね。

 

映像については、色々語られていますが、セリフもなかなか良いのです。

うさぎの入れ墨をした助成についていくことで導かれた世界で、モーフィアスに告げられた言葉。

「今の君は、不思議の国のアリスの気分だろう」

 

マトリックスの世界、現実の世界を見せて語ったモーフィアスの言葉。

「君は奴隷だということだ。君は囚われの身として、においも味覚もない世界に生まれた。心の牢獄だ。」

 

現実を知った上で、再度マトリックスの世界でネオに語りかけるモーフィアス。

「現実としか思えない夢を見たことは?その夢が覚めなかったら、君は夢と現実を区別できるか?」

「現実とは何だ。明確な区別などできん。五感で知覚できるものが現実だというなら、それは脳による電気信号の解釈に過ぎん。」

 

この映画の楽しいシーンの一つに、格闘技習得プログラムでモーフィアスと手合わせするシーンがありますが、そこで語ったモーフィアスの言葉も印象が深いですね。

「考えてみろ、仮想現実の世界で、強さやスピードの原因が筋力にあると思うか?」
「それは本物の息か?」

「心を解き放つんだ。入り口までは案内するが、扉は自分自身で開けろ」

 

預言者と呼ばれる人間の言葉も深いです。
映画館で見た時は意味深だったけれど、すぐには理解できませんでしたね。


モーフィアスを演じるローレンス・フィッシュバーンが手足が長くてスタイリッシュなのです。
今でも思うのですが、当時、モーフィアスがつけていたサングラスが不思議で仕方がなかったですね。
耳にかけるツルがなく、鼻の上で止めるだけなのです。
マトリックスに登場する人物は基本的に黒のサングラスをかけています。
特に戦闘シーンでは、相手に目の動きをさとられないと言う利点もあるのでしょう。
サングラスに映った映像も効果的に使われています。

モーフィアスを演じたローレンス・フィッシュバーンもこの映画をきっかけに大物俳優となりました。

後で知ったことですが、初めて見たのは「コットンクラブ」と言う映画でした。
それほど目立たない脇役でしたね。
コッポラ作品繋がりということで、更に以前に、「地獄の黙示録」にも出ていたそうですが、どこに出ていたのかすら思い出せませんね。

主演のキアヌ・リーブスとは「ジョン・ウィック」シリーズで再度共演していますね。
この「ジョン・ウィック」シリーズも大ヒットし、すでに3作品。
現在4作目が製作中だと思いますが、楽しみですね。

貫禄のある「ジョン・ウィック」と違って、「マトリックス」でのネオは若々しいですね。
マトリックスで活躍するネオ、モーフィアス、トリニティーが揃って黒装束ですね。
同時に敵のエージェントたちも黒いスーツ姿。
メン・イン・ブラック」に登場するエージェントたちも黒いスーツですが、日本では、その筋の人にしか見えないですよね。

 

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余談

ウォシャウスキー兄弟について。

ウォシャウスキー兄弟は、マトリックスの当時は兄のラリーと弟のランディでしたが、いつの間にか(2012年)兄のラリーは性転換手術を受けてラナ・ウォシャウスキーとして活動していたそうです。
ウォシャウスキー兄弟からウォシャウスキー姉弟となったのですが、今度は(2016年)弟のアンディが性転換手術を受けて、リリーと名乗り、ウォシャウスキー姉妹となりました。
現在は姉妹で共同作業ではなく、コンビは解消とのことですね。

兄弟揃っての性転換にはびっくりですが、それはともかくも1999年当時の自分を振り返ると、本当にすごいことをやらかしてくれた兄弟ですよね。

 

 

 

 

 

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