悪魔の尻尾

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007カジノ・ロワイヤル ジェームズ・ボンドの原点にして最高傑作

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前回間違えて慰めの報酬を見たのですが、今回の作品を先に見るべきでした。
007ボンド映画は単品で映画を見ても普通に楽しめる映画ですが、前作のストーリーを引き継いでいる部分もあるため、カジノ・ロワイヤルを先に見るほうが良いですよね。

何よりもこの映画の冒頭では、ジェームズ・ボンドはまだ007の称号を得ていませんしね。

 

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キャスト

ジェームズ・ボンドダニエル・クレイグ

暗殺の仕事を2度こなすことにより007に昇格したジェームズ・ボンド
つまりこの作品で007というコードネームが与えられることになったのです。

M(ジュディ・デンチ

MI6の長官、つまりボンドの上司です。
冷酷な人物ですが、シリーズを通してボンドとは絶大なる信頼関係があります。

ヴェスパー・リンド(エヴァ・グリーン

財務省から任務を帯びてやって来た女性。
ボンドの監視役でもあります。

ル・シッフル(マッツ・ミケルセン

ボンドの活躍により損害を受け、その損害を取り戻すためにカジノでの勝負に出ます。
左目から血の涙を流す人物です。
今回の敵役になります。

マティスジャンカルロ・ジャンニーニ

イタリアに駐在する諜報部員
彼もこの後の作品に登場します。

フェリックス・ライター(ジェフリー・ライト

カジノにも同席する謎の人物。
実はアメリカCIAのエージェントです。

 

アレックス・ディミトリオス(シモン・アブカリアン

武器商人、つまり悪党ですが、この映画ではそれほど重要な存在ではありません。

ソランジュ・ディミトリオス(カテリーナ・ムリーノ

武器商人アレックスの妻です。
ボンドによって情報提供のために利用され、あっけなく殺されます。

ミスター・ホワイト(イェスパー・クリステンセン

後半に登場します。
そしてこの裏切り者は次の作品である「慰めの報酬」に引き継がれます。

 

 

あらすじ

ジェームズ・ボンドはまだ暗殺を2回行っていません。
2回の暗殺をこなして初めて殺しのライセンス・007の称号を得るのです。
組織の裏切り者を暗殺してついに007となるのでした。

ボンドはマダガスカルで、爆弾犯をマークしているのでした。
爆弾犯はアフリカのある国の大使館に身を隠そうとします。
その爆弾犯の携帯電話に残されたメッセージは「エリプシス」。

ボンドはその情報をもとに、バハマのホテルへ向かうのでした。
ボンドが得た情報から、武器商人ディミトリオスと、その妻ソランジュに接近します。

武器商人のディミトリオスを殺し、妻のソランジュを籠絡したボンドは、マイアミ国際空港で行われる大型旅客機の爆破計画を知ります。

そして爆弾犯が大型旅客機の爆破をギリギリのところで止めることに成功するのでした。

この計画に絡んでいるとして、ボンドはMI6の長官である上司のMからル・シッフルという男の情報を得る。

ル・シッフルは数学の天才で、世界各国のテロ組織から預かった資金を運用するのが仕事でした。
表には出ない黒い資金でもあり、この大型旅客機爆破によって、株の空売りで一儲けする予定だったのです。
旅客機の爆破はボンドによって阻止されたため、巨額の資金を失ったル・シッフルは、資金を稼ぐ必要がありました。
ル・シッフルはモンテネグロの「カジノ・ロワイヤル」にて開催されるポーカーゲームに参加します。
もちろん誰でも参加できるようなものではなく、ものすごい資金を持っている大富豪しか参加できません。
ジェームズ・ボンドもそのカジノでのポーカーにイギリス政府の資金を使って参加します。
もちろんテロの資金稼ぎを阻止することが目的であり、失敗は許されません。
資金の調達とっともに、ボンドの監視役として送られて来た金融活動部(FATF)のヴェスパー・リンドとともにモンテネグロへ向かうのでした。

カジノのホテルで繰り広げられる心理戦。
恐ろしいほどの巨額の金額がポーカーの勝負でに積み上げられます。
心理戦にも長じているボンドでしたが、ル・シッフルにやられてしまい、多額の損失を計上してしまいます。
アメリカCIAのエージェントもこのゲームに参加しており、豊富な資金があるので、ボンドに勝負するように持ちかけるのです。
ボンドは毒をもられて、殺されかけるのですが、すんでのところで、解毒剤とAEDにより蘇生されます。
そしてついにポーカーでル・シッフルの金を奪うことに成功します。
進退窮まったル・シッフルは強硬手段に出ます。
ボンドとヴェスパーを捉え、口座番号と暗証番号を聞き出そうとします。
それは過酷な拷問でしたが、ついにボンドは口を割らずに気絶します。
ル・シッフルは資金を失ったことにより殺害されるのでした。

ボンドは保養施設で気が付きます。
そこには愛するヴェスパーもいるのでした。
ボンドはカジノでの勝利により巨額のお金を持っています。
スイス銀行によりそのお金を本国へ送金するのでした。
その後、ボンドは心からバカンスを楽しむのですが、巨額のお金がイギリスに送金されていないことがわかりました。

それは、ヴェスパーによって持ち出されているのでした。

ヴェスパーを追いかけるボンド。
ボンドは銃撃戦になりますが、敵を倒します。
しかし建物の崩壊とともにエレベーターに閉じ込められ、沈んでいくヴェスパー。
必死で救い出しますが、彼女は死んでしまいました。

後にMI6の上司のMから真相を聞き出します。

彼女には古くからの恋人がおり、その人物が人質として協力させられていることがわかりました。
ボンドが拷問を受けていたときになぜ死なずにすんだ理由もわかりました。
ヴェスパーが黒幕にお金を渡すことを条件に彼の命を救う約束をしていたのでした。

黒幕とはミスター・ホワイト。
ボンドは彼を襲い、名乗るのです。

ジェームズ・ボンドであることを。

 

感想

ゴージャスな雰囲気をまとった映画です。

映像の一つ一つ、特に背景となる絵がとてもきれいなのですね。

007シリーズともなれば、主演を務めるとなると世界的に有名になりますし、逆にそれがプレッシャーとなりますよね。
今でこそダニエル・クレイグはボンド役として高い評価を受けていますが、当時はブロンドに青い瞳というのはボンドじゃない!と言う声も多かったそうです。
しかし、当時まだ30代で体もキレキレのダニエル・クレイグは見事にボンド役を演じきっています。
歴代ボンドの中でも最も動けるボンドでしょう。

 

リンド・ヴェスパーを演じるエヴァ・グリーンですが、歴代のボンドガールの中でも存在感が抜群で、ボンドが本気で惚れた女性でもあります。
ボンドガールにはあのジェシカ・アルバも立候補したとか言われていますが、映画の作品からするとエヴァ・グリーンで良かったと思いますね。
ちなみにエヴァ・グリーンジェシカ・アルバは「シン・シティ 復讐の女神」に出ていますが、ほぼ同世代のセクシーな女優さんですが、キャラクターが随分と違いますね。

 

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冒頭のシリアスな「殺し」のシーン。
そうですよね、007は殺人のライセンスでもあるのですよね。
モノクロームの映像がまた印象を強めています。

そしてボンド映画では派手なアクションシーンも序盤に持ってきます。
この作品ではパルクールの世界では有名な人物が演じており、建物から建物へ飛び移ったり、屋根の上をかけていたりと迫力満点です。

もうひとりのボンドガールであるソランジュ役のカテリーナ・ムリーノ
とてもきれいな人なのですが、あっけなく殺されます。
やはりこの映画のボンドガールはエヴァ・グリーンということなのでしょう。
ボンドと愛し合う女性は殺されたりするパターンが多いです。
危険な男には独特の魅力が詰まっているということなのでしょう。


一方動きで見せるのはココまでで、一点中盤からはカードゲームによってとてつもないお金が動くカジノでのシーンです。
ポーカーは役のの強さによってのみ勝ち負けが決まるわけではなく、心理戦、つまりブラフをどこでどういうふうに使うのかと言うのが大事な要素。
音楽もまったくなく、ほとんど無音のシーンで、緊張感が漂う独特の演出です。

北欧の至宝と呼ばれるマッツ・ミケルセンが演じるル・シッフルがやはり強烈な存在感を発揮しています。
左目から血の涙を流すと言う特異体質で、その眼球は白く濁っています。
風貌だけでなく、表情も無機質で冷ややか。
鋭利な刃物のような感じですかね。
カジノで利用するチップを右手でクルクル回すのもめちゃくちゃ「カッコいい」んですよね。
そしてチップを台に並べるところも、スムーズすぎてめちゃくちゃ「カッコいい」んです。
それだけに殺され方があまりにもあっけなさ過ぎたのはもったいない気もします。

このル・シッフルが死ぬ間際にボンドを拷問するのですが、その拷問がやばいですよね。
椅子の座る部分をくり抜き、そこに裸にしたボンドを座らせるのです。
何をするつもりなんだと注目していると、重りのつけたロープを持つル・シッフルが現れます。
ロープを遠心力をつけて、下から上に、
ゴーン

うめき声も挙げられぬほどの苦痛。

もう一発、
ゴーン

 

もう、やめてあげて~。

あれは耐えられない。
アソコは鍛えられませんからね。

 

 

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