悪魔の尻尾

50代から60代へ~まだあきらめない

メダルをかじること

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オリンピックもあと僅かです。
終わってしまえば寂しいかもしれませんが、連日遅くまでテレビを見たりして、観戦疲れというのもありますね。
競技を行っているアスリートからすれば、テレビで見ているだけなのにと言われそうですけどね。

 

いろんなところで叩かれまくっているのが金メダルをかじった男、河村市長。
アスリートが獲得したメダル。
それを見せてもらう、触らせてもらう、あるいはクビにかけてもらう。
普通はこれくらいのことまででしょう。
ところが、あろうことか、断りもなくそれを口でかじったのです。
「何をしやがるんだ」と自分の金メダルをかじられた後藤選手は思ったでしょう。
そして彼女が所属するトヨタ自動車が、彼女に代わって声を上げてくれています。

今まで企業はイメージが大事で、政治家をはじめとする為政者に対しては、腹立たしいことがあってもぐっと我慢しているものでした。
しかし、今回は声を上げたわけです。
当然だと思います。
そして当事者だった後藤選手は、もっと声を上げていいし、起こってもいいと思います。

未だに「和気あいあいとした雰囲気の中での、ほんのジョーク」のつもりで済ませようとしている河村市長の人間性が信じられません。
やっていいことと悪いことがあると思います。

金メダルにものとしての価値はないかもしれませんが、それを目指して頑張ってきた人たちにとっては、かけがえのないものです。
そもそも口の中に入れて、それをかじるという行為が「まとも」だと思っているのでしょうか。
笑ってごまかそうとする仕草そのものが、セクハラオヤジそのものに思えてしまいます。

メダリストは自分のメダルをかじるのは、獲得した人のみに許される「おふざけ」であり、ジョークの一つでしょう。

「一度かじってみたかった」と言っているみたいですが、何でもかんでも味わったことがある人にとっては、あんなものでもかじってみたくなるのでしょうか。
ただの金属メダルに過ぎないのに。

この方の嫌いな点を上げると、その言葉、方言にあります。
名古屋弁を馬鹿にしているわけでもありません。
むしろ郷土言葉としての名古屋弁は嫌いではないのです。
政治家、市長たるものが、わざと名古屋弁で話しまくるその姿勢が嫌いなのです。

名古屋市民の前ならいざしらず、日本全国に流れるニュースということもわかっているはずですが、標準語で話そうという気持ちがありません。

大阪府の知事や市長も、大阪弁が出ることはありますが、公式の場での発言は基本的に標準語です。
ウケ狙いなのか、目立ちたいだけなのかわかりませんが、彼の名古屋弁での喋りにはそういった点が透けて見えていて、気持ち悪いのです。


さて河村市長の事はもういいです。

それにしてもメダルをかじるのが定番になって、記念写真でかじっているアスリートをよく見ますが、こんなことを始めたのは誰なのでしょうか?

柔道3連覇の野村さんだという声もありますが、野村氏は先輩の中村氏が先に行っていると言っていますので日本人で最初というわけではないようです。
世界ではソウルオリンピックのときの水泳選手だったとか。

最初にやる人間はオリジナリティがあって、また自分で獲得したメダルなので、意味があるでしょう。

同時にメダルをかじることに批判的なアスリートも多いのです。
そりゃそうでしょう。
それが普通の感覚だと思います。

多くのアスリートが噛むのは、写真撮影のときにカメラマンたちからのポーズを要求されてのことだと思います。
そう思いたいです。
何も考えずに、メダルを噛んでいるなら、言葉は悪いですが、バカ丸出しです。
食べ物じゃないし。
きっとマスコミの連中が、「おめでとうございます!メダル噛んでいるところのポーズをとってもらえませんか?」とか言っているんだと思うのですね。

今回のことがきっかけとなって、メダルを噛むという行為そのものがなくなれば、それはそれで良かったと思うのです。
河村市長の行為が許されることはありませんがね。

 

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