5歳時に食事を与えずに、衰弱死させた事件。
マスコミにとっては格好のネタになるのでしょうが、亡くなった子供の気持ちを考えると、強い怒りを覚えます。
この実母にはもちろん責任は重大なのですが、彼女をコントロールしていた人が「ママ友」と呼ばれる人。
ママ友という名称をつけた人が、誰であるのか知らないですが、一般的な言葉として定着しています。
そしてあまり良いイメージがないのがこの言葉です。
〇〇ちゃんママ。
〇〇君ママ。
その人の苗字で呼ぶこともなく、もちろん下の名前で呼び合うこともなく、〇〇ちゃんママという言い方で、仲間を表す言葉。
今は我が家ではこの言葉を使うシーンはほぼありません。
子供が幼い頃にはママ友の会のようなものが、やはりありました。
一人一人で話を交わすと、ほとんどの人は決して悪い人ではないのだけれど、3人以上寄ると何かと面倒なことが増えます。
序列を付けたり、支配したがったり。
マウントを取るのが好きなのが人間なんでしょうか。
人と比較することで、自分の立ち位置に安心したり、妬んだり。
人間の醜さの縮図のようなものを感じることがあります。
公園デビューだとか、ママさんたちも大変。
同じ保育園、幼稚園というコミュニティーで、強制的にママ友コミュニティーに参加させられます。
お誕生日会を開くからと招かれ、次は我が子のお誕生日会だからと、招待する。
子供が可愛いから、子供が喜ぶためにやっているのか、それ以外の目的なのか?
招待されたら、どんな服装で行くのか、メイクはどうするのか?
プレゼントはどうする?手土産は?
子供同士が友達で、親同士も気心がしれた仲となって、打ち解けていればいいけれど、そういう人たちばかりではない。
ご主人は何の仕事をしているの?
この家は賃貸?持ち家?
大学はどこの大学を卒業されたの?
土足で人の家に上がり込むように、聞いてほしくないようなセンシティブな話題を問いかけてきたり。
公園で子どもたちを遊ばせながら、井戸端会議に花開かせて、一生懸命話しをしているママさんたち。
「〇〇ちゃんママのところ、うまくいってないらしいよ。」
「〇〇ちゃんママって、実はバツ2らしいね。」
もう、「人の口に戸は立てられない」というけれど、必ず一人はいるんですよね。
仲良くなって、いろんなことをお互い知り合いたくなるのはわかります。
子育ての上で、はじめてのママさんにとっては、上にお子様がいて、すでに経験済みの方にアドバイスを貰いたいときもあると思います。
でもね、保育園や幼稚園の時代って、子供同士もずっと友達でいるかどうかもわからない、あやふやな関係です。
人間として最低限のマナーは必要だけれど、そんなにママ友の関係を重要視する必要なんてない。
子供を第一に考えてあげて。
自分の家庭を第一に考えて。
深沢潮さんの「ランチに行きましょう」という小説を思い出しました。
この小説は、読んでいて、イライラするところがたくさんあります。
最後の最後には打ち解けて、ハッピーな終わり方になっているのが救いです。
その点に対しては、批判もあるようですね。
目次
第一章 幼稚園ママ
第二章 シングルママ
第三章 スピリチュアルママ
第四章 ママブロガー
第五章 ビューティフルママ
第六章 チームママ友
著者インタビュー
解説 榎本正樹