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夢をかなえるゾウ 2 ガネーシャと貧乏神 水野敬也

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最高のエンターテイメント小説でもあり、最高の自己啓発書でもある、このシリーズ。
現在はシリーズ3の「ブラックガネーシャの教え」を読んでいる。
これもなかなか面白い。
今日は少し前に読んだ、2作目、「夢をかなえるゾウ 3 ガネーシャと貧乏神」を読んだ内容をまとめておきたい。

 

 

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 あらすじ

売れないお笑い芸人である西野勤。
芸名は西野勤太郎。
ウケない、笑えない、そして人前では緊張してしまう、アガリ症という、ある意味芸人としては今後成功することもなさそうな人物である。
先輩からも、「芸人なんか辞めてサラリーマンに戻れ」と言われる始末。

そんな西野の笑えないネタに反応して爆笑する一人の人がいた。
彼は西野に近づき、コンビを組もうという。
彼とは、もちろんガネーシャだった。

ガネーシャは持ち前の厚かましさで西野のアパートへやってきた。
そこには見たことのない薄幸そうな女性がいつの間にかいた。
彼女の名前は金無幸子という。
このアパートに西野とずっと一緒に暮らしていたという。
ここの暮らしが気に入っているらしい。
ガネーシャは彼女の正体を西野に告げる。

金無幸子は貧乏神であった。
彼女にとっては彼のアパートはとても快適であり、彼に好意を持っている。
西野にとっては知らないことであった。
ガネーシャという神がそばにいることで、貧乏神が見えるようになったらしい。
ガネーシャはお笑いが好きである。
自らを笑いの神さまというくらいである。
そして売れない西野にコンビを組んで成功しようというのである。

ガネーシャは神様の世界でのお笑いの大会、「ゴッド・オブ・コント」で一位をとるという野望があった。
西野勤とのコンビ名は「ガネちゃん、勤ちゃん」である。
いつもどおりのガネーシャのハチャメチャぶり。
さて、「ゴッド・オブ・コント」には有力なライバルがいた。
死神である。そしてその死神の相方は西野の後輩のガツン松田。

ガツン松田はお笑いの才能もあり、人柄も良い。
しかし相方が死神である。
死神がついている松田の命は奪われることになっていた。
松田を助けたい、西野はガネーシャを説得し、「ゴッド・オブ・コント」から降りることになる。
優勝したのは結局死神と松田のコンビだった。
優勝賞金は西野の借金の返済に当てた。

西野の人柄、生活にとても快適だった貧乏神の幸子だが、彼女は神を辞めて人間となった。
そして西野と結婚し、ささやかながら幸せな家庭を築いていく。

この作品を通じての教え

今回の内容は、ガネーシャがもちろんたくさん登場はするが、どちらかというと、西野と貧乏神の幸子の話でもある。

前作と同じく、ガネーシャの教えというものもあるが、この作品では、貧乏神幸子の教えというのもとても貴重。

いくつか紹介しておきたい

 

貧乏神

人を攻めたり批判したりすることが好きな人って、他人が不幸になることを望んでいる人ですから、そういう言葉を口にすればするほど貧乏神というのはその人に近づいて行きたくなるんです。

 

人を褒める人でも貧乏な人はたくさんいますよ。例えば相手をコントロールしたくて、おべっかを使ったり、ただ嫌われたくないという理由だけで人を褒める人は貧乏な人が多いですね。

 

多くの人が、お客さんというのは単純に「お金を払う人」だと思っていますが、それは違います。例えばお金を払って食べ物を買ったとしても、食べ物を売っている人に「ありがとう」とか「おいしかったです」とか声をかける人は店員さんを喜ばせています。そうではなくて、「お金を払っているんだから喜ばせてもらって当然」と考えてエラそうな態度を取る人が「お客さん」なのです。

 

お金に対して「嫌なことをした引き換えにもらうもの」だと思っている。それを「人を喜ばせた分もらうもの」に意識を変えるには、お金という見返りがなくても、「人を喜ばせることは楽しい」という経験をすることが必要。

 

「いい人」というのは、他人を喜ばせるのではなく、他人から嫌われたくないという気持ちから自分の欲求を押さえつけてしまう人です。でも、そういう人が何かを手に入れることはありません。なぜなら---自分の欲求を抑え続けることで、どんどん「ヤル気」を失ってしまうからです。

 

自分の欲求を口に出すと、他人の欲求とぶつかります。いい人ではいられなくなります。でもそうやって欲求をぶつけながら、それでもお互いが喜べる道を見つけていくこと----それが、成功するための秘訣なのです

 

お金で買える喜びはすべて----素敵な服も、おいしい食べ物も、優雅な部屋も、豪華な旅行も----他人が作ったものです。でも、どんなにつらい状況でも、それを楽しもうとする気持ちさえあれば、人は、自らの手で喜びを作り出すことができます。お金がなくても、人は幸せになることができるんです。

 

ガネーシャ

人間の赤ちゃんはやりたいことをやるやろ?触りたいものを触って、行きたい場所に行く。もちろんそこで痛い思いをしたり、つらい経験をするわな。でも、それこそが、人を一番成長させる道なんやで

 

自分らは、沢山の人を喜ばすことだけを「成功」ておもてるみたいやけど、たった一人の人間を喜ばすんも「成功」なんやで

 

まとめ

いつも思うのだが、このシリーズは読みやすい小説。
ストーリー的にも笑いの要素が多分にあり、飽きさせない。
それでいて、おちゃらけのストーリーの中に、人間の本質をつく鋭い指摘がある。
その言葉の一つ一つは、小難しい自己啓発書なんかよりもずっと心に残る。
そういう本。

読んだことのない人は一度読んでみたほうが良い。

私も以前から知っていたが、読まなかった。
何かゾウが気に入らなかったからかもしれない。

今となってはもっと早くに読んでおくべきだったと思う。

 

 

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