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日本語っておもしろい 「とんちんかん」と「ちんぷんかんぷん」

 

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「とんちんかん」と「ちんぷんかんぷん」

「とんちんかん」と「ちんぷんかんぷん」って言葉はとても頃が似ているので、同じような意味と捉えがちだが少し違うらしい。

とんちんかんは頓珍漢と漢字で表記されることもある。
意味合いとしては、物事のつじつまが合わないこと。
言葉の由来としては鍛冶屋の槌を打つ音から来ているそうだ。
二人の職人が交互に熱を入れた鉄を槌で打つ。
その打つ音が揃わない様子が「とんちんかん」という音で表されたことが語源となったとのこと。
なんとなく納得できるようなできないような。

一方「ちんぷんかんぷん」という言葉。
これも音自体はとても似ているが、意味は違う。
何を行っているのかわからない言葉状態を表す言葉。
語源は外国人の言葉が全くわからないので、外国人の言葉を真似したことからとされている。
つまり「ちんぷんかんぷん」という音に似た外国語というものがあったらしいが、原語がどのようなものであったのかとても気になる。

「ちんぷんかんぷん」という言葉の影響なのか、つい「とんちんかんちん」と言ってしまいそうになるが、これは誤用なのだろう。
アニメの一休さんの主題歌の影響も大きいような気もする。

「ちんぷんかんぷん」という音とともに、「ちちんぷいぷい」ということばも思い出すが、これはまた意味がぜんぜん違う。
関西ローカルのテレビ番組のイメージも強いが、子供に魔法の呪文を教えるときに使う言葉。
アニメ「チンプイ」などもそうだが、アラビアンナイトの呪文もこの言葉をアレンジして使っていたりと、応用範囲が広い。

 

 

「おっちょこちょい」と「すっとこどっこい」

このように音がなんとなく似ていて、意味もなんとなく近い言葉がある。

すぐに思いついたのが「おっちょこちょい」と「すっとこどっこい」。

自分もおっちょこちょいなので、馴染みがあるというか、それほど違和感がない。
一方すっとこどっこいと言われると明らかにバカにされた気がする。

その感覚はやはりあっていたらしい。

「おっちょこちょい」というのは、不注意で物事を失敗したというイメージ。
辞書では、うわすべりで軽々しいこと、軽薄、とされている。
やっぱり良い表現ではない。

「すっとこどっこい」は、罵る言葉とされている。
馬鹿囃子という江戸っ子の言葉で、簡単に言うなら「馬鹿野郎!」である。
かなり強い言葉で避難する意味が含まれている。
江戸っ子言葉は関西人にとってはかなりきつめに聞こえたりするのだが、そこに「愛」はあるんだろうかと思ったりもする。


なので、軽めに「軽薄」と罵られる「おっちょこちょい」と「大馬鹿野郎!」と罵られる「すっとこどっこい」では明らかに後者のほうが強い非難の意味が込められている。

 

バカとあほ

関西人はあまり「バカ」とは言わない。
「あほやな」である。
仲間内で「あほやな」は全く日常的に使うところである。
その言葉に込められた親しみで「愛」がある。
そこには「愛」があるので、全く腹も立たない。

関東では「あほ」という言葉よりもやはり「バカ」を使うというイメージがある。
江戸っ子が気の合う仲間で「馬鹿野郎」といったときに、大阪の「あほやな」に通じる

「愛」はあるんだろうか。

 

 

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