悪魔の尻尾

50代から60代へ~まだあきらめない

クレームは宝の山?本当?

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結局、テレビを見ながらだったので、ブログが書けずに夜遅くになった。

スカイスクレイパーという高層ビルで起きる火事の映画。
タワーリング・インフェルノとダイハードを足して2で割ったような映画。

評価は今ひとつなようだけど、個人的には好きで、3回も見ている。

まあ、ドウェイン・ジョンソンの映画だし、好きなんだよね。

 

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と、ブログを書くのが遅くなった言い訳は置いておく。

今日はクレームについてちょっと考えてみた。

クレームは宝の山とか言われるが、本当だろうか、という話。

クレームが宝の山 きれいごと編

よくあるのが、クレームからビジネスのヒントを見つけ、新しい商品やサービスの開発に役立ったとかいう話。
ないない。
そんなのほとんどない。

そして次にあるのが、顧客の本音を聞くことができるので、顧客満足度を上げるための次なる戦略が打てるとかいうもの。
これは多少ある。
うん、多少ね。

でもって、クレームを生で対応する人たちの本音は、クレームなんて受けたくないし、聞きたくもないってこと。

ちょっと論点がずれた。

そう、大きな組織の、上の方の方にとっては、クレームは捨ておけない重要な課題。

クレームの処理の仕方で、うわべのクレームの件数は減らすことができる。

どんなにお客様が怒ってようとも、こちら側の論理を押し通すという強い方針。

そんな場合、いろんな揉め事が現場レベルで起きるだろうが、全体としては段々とクレームの処理件数は減る。

そしてクレームを言った客はそのメーカーや会社から離れていく。
これは間違いない。

つまり、声を上げるノイジークレーマーから、声を上げずに、そっとその会社から離れていく、サイレントクレーマーになっていく。
非アクティブなサイレントクレーマーはその会社から物を買わなくなるだけだが、アクティブなサイレントクレーマーはSNSなどに書き込む。
そして彼らがインフルエンサーのような強い拡散力を持った方なら、一気にその商品の悪評がたつ。
商品だけならまだしも、その会社自体のイメージが悪くなり、それを取り戻すのは大変なことである。

クレームは宝の山 本音編

クレーム処理は面倒。
コストも掛かるし、人員も疲弊する。
クレームには顧客の言い分に「理」がある場合と、「無理難題」を押し付けてくる場合とがある。

顧客に「理」があれば、顧客の要望を通してあげるのが本来の姿なのだが、コールセンターの担当というのは、会社のために、いろいろな制限があったりする。
ダブルバインド(二重拘束)と呼ばれるこの状態は、対応している者にとって、とてもストレスがかかる仕事となる。

本来はこのような対応は、責任者レベルがやるのだが、現実はそうでもない。
そして製品に問題があることが分かっても、それをどう伝えるかは、会社の方針に従うしか無い。
「王様の耳はロバの耳だ」と叫びたくなるのである。
顧客に対しては、とても心苦しくなりながら、対応をすることになる。


クレームの中にある宝

顧客の声、クレームは本音である。

だから本音を聞けるクレームにはそういう意味での「」は確かに存在する。
売れない原因、売上が落ちる原因は顧客の「ナマの声」からわかる。
そしてその前兆はクレームの中にある。
それを「宝」というのなら、クレームは本来、責任のある立場の人が対応するべき。
しかし現実に対応しているのは、普通の電話のオペレーター。

やっぱり、責任のある人もクレームの対応はしたくない。
うまくやっても評価されず、失敗すると自分のキャリアに傷がつく。
そんな役回りであるのは間違いないから・・・。

現場で壊れていくオペレーターたち

そんなわけで、自分が悪くもないのに、顧客からの不平不満を聞き続けると、心が壊れてしまう。
「大変申し訳ございません」
「誠に失礼をいたしました」
「ご不便をおかけしております」
ひたすら詫びるのである。
戦う武器を持たずに最前線に放り込まれる兵士のようなものである。
機械的にこのような言葉が出てくると、顧客はさらにヒートアップする。
「心がこもっていない」だの、「誠意がない」だのとね。

精神、心をすり減らすことでお金を貰っていると割り切るしか無いが、真面目に心を込めてお詫びし続けるのは、仕事と割り切っていても、むなしくなるのである。

 

一貫性のないクレーム対応

お客様の温度で、対応を変えるという場合が現実には多い。

お詫びして済むなら、それで押し通す。
お客様に代案が提案できる場合は、提案する。
お詫びしてもダメ、代案も受け入れてもらえなら、第2フェーズへ。
この時点で正式なクレーム案件となるわけである。
それでも担当者がクレームから逃れることはなかなかできない。
お客様から、担当を変えてほしいと言われるまでは、基本、受けた人間が対応する。
担当が変わって済むレベルの話でない場合、また完全に責任問題が絡んでくるようなレベルの話となると、社員様の登場をお願いする場合もある。

しかし、我々よりももっと弱腰で、ヘナヘナと返品やら、新品交換やらやってくれると、何やら頑張って、誤り続けているのがアホらしくなってくる。

「うまく対応しろ」
臨機応変に対応」
「顧客を怒らせない対応」
と簡単に言ってくれるが、指示は曖昧。
具体的なところは何もなかったりするのが困ったところである。

 

 

 

 

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