革命のファンファーレ 西野亮廣
Kindleで読んでいる。
まだ全部は読んでいないが、しっかりとした内容である。
お笑い芸人風情と思って読んでいるととんでもない。
そもそも今の時代にお笑い芸人風情と思っている事自体が時代遅れ。
お笑い芸人はみんな頭がよい。
というか、売れているお笑い芸人は間違いなく頭がよい。
勘がいい。
感性が鋭い。
人を笑わせるということがいかに難しいか。
その中で毎回期待値を上回る話題を提供し続けないとお笑いの世界で生きていけない。
それは大変なこと。
西野亮廣さんは漫才コンビのキングコングで売れていた芸人である。
今は漫才は全くしない。
もう今後も漫才をすることはないのだろうか。
この本を読んでいてそう思う。
キングコングという漫才師は軽妙な話術で売れたコンビ。
でもどちらかと言うと、現在YouTuberとして活躍するカジサックこと梶原雄太さんのほうが有名なイメージ。
特徴的な顔立ち、雰囲気だし。
その点、西野さんは、男前だし、お笑い向きではないのかな?という印象しかなかった。
漫才を辞めて本を出したり、絵本作家として、ニュースにも取り上げられていたことを覚えている。
炎上することも度々ある人という印象も強いが、この本を読んでいると、あえて炎上を狙った気もしないでもない。
計算ずくだったとしたら、それは大変な知能の持ち主である。
「にしのあきひろ」と読むらしい。
難しくて読めないね。
そして名前の亮というのは諸葛亮からとったらしい。
父親が三国志のファンで、孔明のように賢くなれということでつけたという。
そんな西野さんは、よしもとの仲間や先輩後輩からも一目置かれている存在。
読まずにテレビのワイドショーでなんとなく見ていたら、誤解する。
この本を読んでみて、彼の頭の良さと行動力に素直に頭が下がる思いだ。
まえがきに当たる、「はじめに」のところから抜粋するが、なかなかその部分も良いのである。
刺さる言葉が沢山。
動物であろうと、植物であろうと、いつの世でも種として優秀なのは”年下”で、これは抗いようのない自然界のルールだ。
若者世代への批判は、そのほとんどが”進化への乗り遅れ”にほかならない。
だから僕は年下を肯定するところから考えはじめるようにしている。
結構挑発的にも見える文章だが、本人も40歳。
自身も若くないと、認めながら書いているのだろう。
やりたいことを掛け持つことや、やりたいことに迷うことは、これからの時代を生き抜く術だ。
生物が生き残ろうとして、何が悪い?
今の時代に「〇〇になる!」と肩書きを一つに決め込むほうが、よっぽど危険だ。
強いメッセージである。
今までの経験をもとに指導してきた年配には耳が痛い言葉が続くが、実感としてインターネット、スマホの時代になって、変化のスピードが段違いに変わった。
真理だと思う。
お金=ストレスの対価
これは当然と思っている人がまだまだ多い。
「好きなことをしていきていけるほど、世の中は甘くない」
我々の親の世代からはよく言われたことである。
ここからは、”好きなことを仕事化するしか道は残されていない”時代だ。
多くの親や先生は、この変化を捉えていない。
かれらはこの大波の乗り越え方を知らない。
この変化から目を背けた人間から脱落していく。
頑張れば報われる時代は終わり、変化しなければ生き残れない時代
旧態依然とした連中は、あなたの提案の本質を素人もせず、「炎上商法」という言葉で片付けようとする。
「炎上=悪」という印象操作をし、そして世間の批判はあなたに集中する。
単純に彼らの理解が追いついていない場合もあるが、批判の殆どは「変化に対する恐れ」だ。
常識のアップデートを止めてはならない。
はじめにの文章からかなり熱く、過激に語りかけてくる。
じっくりと楽しんで読みたいと思う。
そして古い時代の人間の代表のような自分。
自分の殻を破ってみたいと思う。
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