Amazonプライムにあったので読んでみた。
これがこんなに面白いとは・・・。
ヒットするのもわかる。
いわゆる自己啓発本の一種なのかもしれないが、ストーリーがきちんとある。
小説仕立てになっていて、登場人物がインドの神様であるガネーシャ。
このガネーシャがなぜかコテコテの関西弁を操るちょっと迷惑なキャラなんだが、言っていることが一つ一つすごくためになること。
良薬口に苦し
その中でも気に入ったフレーズがあるので、メモ代わりにここに記載しておく。
「ほなら逆に聞きたいんやけど、自分のやり方でアカンのやったら、人の言うこと素直に聞いて実行する以外に、何か方法あんの?」
*1
「成功しないための一番重要な要素はな、「人の言うことを聞かない」や。そんなもん、当たり前やろ。成功するような自分に変わりたいと思とって、でも今までずっと変われへんかったっちゅうことは、それはつまり、「自分の考えにしがみついとる」ちゅうことやんか」
「『秘訣』を知りたい、言うことは、ようするに『楽』したいわけやん?」
*2
その欲を快適に満たして、対価としてお金をもらうんが今の世の中では『ビジネス』て呼ばれてんねや」
『人はな、わざわざ『〇〇がほしい』なんて教えてくれへんのや。人が何を欲しがっているのかをこっちで考えて、予想して、提案していかなあかんのや。」
「本気で変わろ思たら、意識を変えようとしたらあかん。意識やのうて『具体的な何か』を変えなあかん。具体的な、何かをな」
「分かっているやろ。でもやれへんのや。なんでや?それは『面倒』だからや。世の中のほとんどのやつらが凡人やってんのも、そいつらが『面倒臭がり』やからや。それだけなんや!」
「期待は感情の借金やからなあ」ガネーシャはつぶやくように言った。
「まだ何も苦労してへんのに、成功するかもしれへんていう『高揚感』を前借りして気持ちようなってもうてんねや。」
「もし自分が変われるとしたら、行動して、経験した時や。そん時だけやで。」
「知識を頭に入れるだけでは人間は絶対に変われへん。人間が変われるのは、『立って、何かをした時だけ』や」
「やりたいことを見つけるためにする方法は一つだけや。それは『体感』することや」
「人の持ってる夢に注目せなあかん。これからも相手の夢を引き出すような質問をどんどんしていくんやで」
人を幸せにする。それはよくよく考えたら、アタリマエのことなんだ。沢山の人を幸せにしているから、その分みんなから喜ばれ、認められ、お金が支払われる。
*3
どれだけ人を幸せにできるか、そのことにどれだけ喜びを見出だせるか。それこそが、たった一つの成功の秘訣なのだ。
*4
「『自分』や。自分には何か才能がある。自分にしかできない仕事がある、そのことに関してはあきらめたらあかん。見つかるまではそれを探し続けなあかん。自分自身に対してはあきらめたらあかん」
あらゆるところに笑いもあり、感動もある作品。
そしてガネーシャの口から語られる、偉大な人たちのエピソード。
名言がいっぱい詰まっている本。
名言、ウンチクが散りばめられた本には『サバイバル・ウエディング』というのがあった。
ちょうどあの作品の宇佐美編集長が、今回のガネーシャなんだろう。
ちなみにガネーシャというインドの神様の生い立ちというのがすごい。
父親に首をはねられ頭は遠くに飛ばされてしまう。
後で自分の子供ということを知って、頭を探しに出るのだが、最初に出会った動物の頭を代わりにすげるというもの。
なんだかすごい。
そのガネーシャが関西弁で、本当に神様?というほど俗物っぽくて、タバコもやめられず、怠惰な生活で身についてしまった体。甘いものには目がなく、人のお金を勝手に持ち出してパチンコでするとか。
まあ、そんな物語で面白い部分もあるのだが、主人公に語りかける言葉の一つ一つは非常に重い。
多くの人が読んでいると思うけれど、まだ読んでいない人はぜひ読んでみることをすすめる。