悪魔の尻尾

50代から60代へ~まだあきらめない

愛の不時着

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夜更しして、最終回まで見終わった。
ラブストーリーである。
少し想像を働かせるようなところもあるが、あまり考えずにストーリーを楽しむのが良い。
んなアホなというような展開の連続は韓国ドラマならでは。
劇中にも「韓国ドラマでは次はこうなる」とかの台詞もあって、ツッコミどころは満載だが、そんなものも含めて楽しんでほしい。

主人公のユン・セリを守るために、また自身の兄のかたきを討つために韓国へ来た中隊長のリ・ジョンヒョク。
そして極秘任務として彼を連れ戻すために中隊長の信頼の厚い部下たちが韓国へ派遣される。
一味は近くて遠い韓国というものに警戒心をいだきながらも、韓国での生活を満喫する。

このドラマの面白い点は北朝鮮パートと韓国パートに分かれて、それぞれの生活を描いた点にもある。
IP先進国を自認している韓国はインターネット、スマートフォンなどは誰もが使いこなす国である。
物資は豊富でそういう意味では日本と同じと思っていれば良い。
しかも主人公は韓国きっての財閥、ユン・セリ自身の経営する会社もものすごい優良企業という設定である。
つまりお金は有り余るほどあるという設定。
もはやチート。

恋仲にあるリ・ジョンヒョクも大尉で、中隊長ではあるが、そもそも総政治局長の息子である。
権力は有り余るほどあるという設定でこちらもある意味チート。
それ以上に彼の持つ才能がチートである。
ハンサムで、スタイルも抜群で頭脳も聡明でありながら、ピアニストを目指していた天才にもかかわらず、数多くの暴漢たちとたった一人で立ち回りを見せるなど、格闘にも全くスキがない。
ありえんなあ、である。

主人公の二人はもちろん、それを取り巻く脇役もおもしろい。
北朝鮮の村の女性たちはお笑いタレントみたいなもんだし、そもそも中隊長率いる部下たちもそれぞれいい味を出している。

韓国ドラマファンでチェ・ジウが大好きな隊員がジウと対面するシーンなどもある。
一番面白かったのはセリの自宅でネットゲームに興じていたジョンヒョクとネットカフェでそのゲームをしていた隊員がゲームで戦い、機嫌を悪くするシーン。
そしてセリからも、ゲームアイテムを購入したことを咎められるシーンはまるで母親に怒られている学生のようなもので、微笑ましい。
ゲームでのハンドルネームは「トマト栽培者」というのもこのドラマを見ていればうなずける名前だし、相手の「血の滲む努力」というのもピッタリな名前である。

撮影はスタジオやロケを利用していると思うが、北朝鮮のシーンはどこかの田舎で撮影したものだろう。
まさか北朝鮮で撮影はないだろうし。
鉄道が止まって、外で野宿するシーンはおそらくモンゴルロケ
そしてうっとりするくらいきれいな景色はスイスロケ
お金もかかっている。

日本の売れっ子タレントを使ったドラマも否定はしないが、スケールが違いすぎる。
日本の場合、演技力以前に、事務所の力で配役が決まってしまう。
そして視聴者もそれで満足してしまっているのか、見ないのかのどちらかだ。

アメリカなどの海外ドラマは1話あたりの制作費がすごく、日本の映画クラスの予算が費やされるらしい。
お金が全てとは言わないが、制作にかける労力が違う。
クオリティの差になって現れるのは致し方あるまい。

で、「愛の不時着」であるが、シナリオもそうだが、泣かせるポイント、グッと来るポイントなど、押さえるべきところはきっちりと押さえ、たくさんあるフラグをドラマの中でしっかり回収うしている。
つまりきちんと作られているのである。

このクオリティのドラマを作ってもらいたいものだ。

 

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