悪魔の尻尾

50代から60代へ~まだあきらめない

籠絡 欲望の裏階段 葉月奏太

本の表紙を見たら明らかに官能小説っぽい。祖して読んでみたら冒頭やストーリ展開のところは普通の小説として読めるが、やはり全体に占める濡れ場シーンの割合が非常に高いので官能小説ということになる。

ただ、そういった部分を読み飛ばしていくと、内容は悪くはない。ただし、大きな仕掛けもどんでん返しもないため、サスペンス小説のようなワクワクドキドキ感はない。ハードボイルドに近い感じだが、いわゆる暴力シーンも迫力がない。
やっぱりただの官能小説というジャンルになってしまうのだろう。

ストーリーは田舎暮らしの貧しい青年が学生時代から付き合っていた女性とのプロポーズを前にして、失踪する。

彼女を追いかけて東京へ出る。そして打ちのめされ、拾われた謎の女性のもとで「性技」を仕込まれて女性を「籠絡」するエージェントとなる。
次々に女性を「籠絡」し、彼は成功を収めていき、ついに彼女を突き止める。しかし、失踪したのは彼女の意思であり、田舎暮らしに嫌気がさし、都会で派手な生活がしたかったのである。すっかり変わり果てた彼女には心が離れてしまう。

 

籠絡 欲望の裏階段 (双葉文庫)

籠絡 欲望の裏階段 (双葉文庫)

 

 

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