嘘を愛する女　岡部えつ

映画「嘘を愛する女」の原作本？と思っていたら、逆であった模様。
映画が原作でそれの小説化。
映画は見ていないが、これを読むと少し見てみたい気がするから不思議である。
キャストが長澤まさみと高橋一生だから？

仕事に生き、評価もされたが結婚していない主人公。
同棲している彼氏は理想の彼氏だが、倒れるまで何一つ知らなかったことがわかった。
妹が先に結婚し、子供もいる。
同棲して5年になり、そろそろ結婚。
親に紹介しようとしていたら、そこに彼は現れなかった。
結婚に前向きになってくれないのでそんな気がしていたと同時に怒りがこみ上げてきた。
そして彼がその日に倒れて病院に担ぎ込まれたことを後日知る。
そこから同棲していた彼の本当の姿が全てウソで塗り固められていたことを知る。
ミステリーっぽい部分はあるが、主題はそこではない。

騙されていたことで彼に対する怒りがこみ上げると同時に自分に対するやりきれなさなどが描かれており、なんとも言えない内容である。

エンディングは評価が分かれるところだが、私にとっては少し救われたような気がする。

状況は全く良くはなく、自分の娘の相手だと考えるとゾッとするが・・・。