悪魔の尻尾

50代から60代へ~まだあきらめない

フランスvsアルゼンチン

すごい試合だった。
本日が休みじゃなかったら多分見ていない。
点の取り合い。壮絶な試合だった。
タレント集団と言われ、優勝候補の一角でもあるフランス。
当初優勝候補と思っていたドイツとアルゼンチンが消えたが、ブラジルとフランスは残っている。
つぶしあいになるのでトーナメントの対戦相手の妙というものもあるだろう。
それにしてもドイツがグループステージを突破できずに敗退したのは驚きである。
全くいいところがないまま今回のワールドカップから去っていった。
前回のワールドカップの完璧な強さを発揮しており、その後もFIFAランキング1位が示すように世界のサッカーの頂点に君臨していたはず。
前回の決勝点を上げたヒーローのゲッツェが代表から漏れてしまうというくらいドイツの選手層は厚く、以外すぎたのである。
全ては所詮のメキシコ戦にあるという人もいるが、最終戦の韓国戦を見る限り王者の片鱗もなかったように思う。
グループステージでわずかに2点。
2試合は完封という考えられない内容だった。

ともあれ、この試合は激しかった。
フランスの新星エムバペ(読み方ではいろいろ議論があるらしい)がすごかった。
覚醒した。
わずか19歳ながらサッカー大国フランスの10番。
それだけでもすごいが、ただの10番ではなく真の10番。
ジダンの後継者というプレイスタイルではないが、まさにエースだろう。
恐ろしいのはそのスピード。
先制点な自陣でボールを得るとドリブルで相手ディフェンダーを抜き去り、ゴール前の屈強なディフェンダーも体を合わせるのを避けるように抜け出す、そのスピードについていけないディフェンダーが倒すしか止められないという状況だった。
PKでグリーズマンが決めた先制点だが、立役者はエムバペである。
その後、フリーといえアルゼンチンのワールドクラスのストライカーのディ・マリアミドルシュートを決める。このミドルシュートもとても美しいゴールだった。
1-1で後半に入り、すぐにアルゼンチンはメッシのシュートに味方の足に当たりゴール。
逆にアルゼンチンがリードするのである。
しかしフランスのサイドバックのパバールがミドルシュートをボレーで決める。
今大会ナンバーワンのシュートではないだろうかと思えるようなものすごいシュート。
この体制でふかさずに枠内、というかコールも高さもこれ以上ないというような完璧なビューティフルシュートだった。
フランスは同点に追いついたあとはエムバペのワンマンショー。
僅かな時間に立て続けにシュートを決める。
どちらのシュートも圧倒的なスピードに物を言わせたもの。
アルゼンチンのディフェンスが特別悪いわけではないが、エムバペのスピードは規格外だった。
先制点もそうだが、スピードに乗った彼を止めるのはファウルしかなかった。
アルゼンチンもアグエロを投入し、メッシのピンポイントクロスから1点を返すなど前回準優勝チームの意地を見せる。
凄まじい試合だったが、切り札のメッシを持っていてもそれを完全に機能させなかったフランスのディフェンス陣も素晴らしかった。
小さめの体だが、無尽蔵のスタミナを持つカンテ。
そして強靭な肉体とテクニックを持つポグバ。
この二人の中盤とポストプレイに徹したセンターフォワードのジルー。
彼らの活躍が目立ったので、内容的にはやはりフランスの圧勝だったと思う。
ボールを持っている時間はアルゼンチンのほうが長いと思うが、攻めることが出来ていない。
フランスはエムバペという武器を最大限に活かしたカウンターが効果的だった。

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