息子と女房とで映画館へ行ってきた。
MARVEL作品。ヒーロー物である。
しかし今までのヒーロー物と違うのは世界の平和を守るためというよりは、現在のブラック・パンサーがどのようにして誕生したのかということを主題にしているような映画で、巨悪と戦って、というタイプではない。
何よりもアフリカのワカンダという架空の国での話。
ヴィブラニウムというこれまた架空の物質を世界で唯一算出する国であり、その科学力は凄まじいが、国際政治に干渉せずにひっそりと生きてきたという設定。
なんか違和感ありまくりで、映画を見ていてもその辺りが今ひとつのめり込めなかった点。
一番気になるのはMARVEL作品ではところどころで笑いが入るのだが、この映画はそういう類のクスッと笑えるようなシーンが殆どなかった。
ちょっとやんちゃな妹さんが少しコミカルだったが、それ以外は至って真面目な演出ばかり。
活躍するのはすべてアフリカ人、黒人であり、また女性がものすごく強く描かれている映画である。
なので下手に笑いを入れると、色んな所からツッコミが入るのでそのあたりを押さえてしまったのかな?と勝手に思っている。
もったいないことである。
CGありきのシーンが沢山で、もうどこからどこまでが実写かなんてどうでも良くなっている。
ワカンダのもとになっている(と思われる)ウガンダとはぜんぜん違うし、熱帯のジャングルにひっそり生きている国というのは世を忍ぶ仮の姿らしい。
なんか無茶苦茶な設定でバットマンのゴッサムシティのほうが遥かにリアルに感じるほどである。
文句ばかり言っているようだが、映画としては面白かった。
子供向けの映画ではなく、実際に小さなお子様は皆無だった。(字幕だったというのもあるが)。
代わりに年配のお父さんや夫婦はよく見かけた。(私たち夫婦もそうなのだが。)
釜山でのカーチェイスシーンを見ると、日本でそういう撮影があってもいいのに、残念だ。
やはり日本で撮影するにはコストが掛かりすぎる事以上に、色々な許認可が大変なのだろう。
ワイルド・スピードシリーズでも東京の街を別の土地で作って再現した撮影だったようだし、ハリウッド作品に撮影協力というのは難しいのだろう。