悪魔の尻尾

50代から60代へ~まだあきらめない

パソコンと言う商品

若者のパソコン離れやPCの出荷台数の減少など、ここのところ話題が後ろ向きのものばかりで、ワクワクするような新製品が発売されないパソコン業界。
Windows95で世間で話題になった時代から20年以上経過しており、パソコンはそういう商品ではなく単なる道具として考えられるようになった。
私のように古い人間にとってはパソコンはまだまだ新製品でワクワクさせてくれる商品というイメージが多少残っているが、それでもここ数年の停滞ぶりは残念な気持ちでいっぱいなのである。
すべてパソコン業界が悪い、努力していないなどと言う気はない。
ハードウェアはIBM PC/ATという基本形があり、そこから発展していった。
日本は若干違いはあるが、DOS/Vというソフトウェアで日本語も扱えるようになってからは世界標準の波に飲み込まれて国民機と言われていたPC-9801は消えた。
今まで機種による互換性を気にする必要はほぼはなくなり、一気に普及してくる。世界レベルで。
喜ばしいことである反面、差別化が難しくなってくる。
商品として、市場として成熟したということだと思う。
ものすごい速度でハードウェアの進化があった。
今も全く進化がないというわけではないが、進化の方向は変わってきた。
そして便利さを求めてハードウェア以上にソフトウェアも進化してきた。
そしてインターネットの普及でそれらの速度は更に加速した。
便利になったものである。
パソコンよりもインターネットが主役になり、インターネットが接続できれば、パソコンである必要はないと考えるのが普通。
そしてそれはiPhoneの登場が決定的となった。
iPhoneから普及が進んでいったスマートフォンがインターネット接続の主流になり、まさにパーソナルなツールとなった。
常時インターネット接続は当たり前であり、メールをチェックするという煩わしい動作も不要。
いつでもつながっているという便利さである。(不自由さでもあるが)
今やパソコンは主役ではなく、インターネットが主役。
IoTの時代である。
それらをつなぐツールとしてはスマートフォンタブレットである。
あるいは昨年から普及しそうなスマートウォッチやスマートスピーカーなども。

パソコンがなくなるということはまだまだ当分先のことだろうと思うが、パーソナルニーズはもうあまりないのではないか。
ただし、文章作成などクリエイティブなことはまだまだスマートフォンタブレットでは厳しい部分もあり、仕事ではツールとして使われ続ける。
あくまでツール、道具としてであるが。

道具として使われ続けるとなるとますます商品としては信頼性に重点がおかれ、とがったものは嫌われる。
趣味としては面白くないものばかりになっていきそうな気配。
しかしながら、OSはセキュリティをもとめるあまりアップデートや暗号化やらでややこしく、そしてOSという一番大事な部分を握っている企業がMicrosoftのほぼ独占。
ユーザーに対する説明不足も甚だしく、使いやすくはない。
自由度が高いから仕方がない点もあると思うが、やり方は違うだろうと常々思っている。
独占の弊害なんだろうか。
しかし、ここからパソコン用のOSがMicrosoft以外で本格的に普及してMicrosoftの専横をストップさせるなんてことがあるようにも思えない。
むしろパソコンの衰退のほうが早いと思う。
Microsoftintelという二つの企業の利害が一致して伸びてきた業界。
AppleGoogleが引っ張ってきたスマートフォンの業界。
どちらが今後の主流になるのやら。
はたまたそれ以外のものが出てくるのか。

いずれにしてもパソコン業界は面白くなくなっていると思うが。

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