カズオ・イシグロという作家の作品。
幼いころ父の仕事でイギリスに渡ったため、日本人だが感覚的には英国人なのだろう。
もちろん原作は英語で土屋政雄という人が訳。
かなりのベストセラーらしく、女房の評価は高い。
女房と娘でこれを原作にしたドラマが放映していて、見ていたようだ。
私はドラマは基本的にあまりみないので、本を読むことにした。
しかしそれほど長い作品でもないが、仕事も忙しかったこともあり、なかなか読み進めなかった。
読んでいても全然面白くない。
ドラマも面白いと見ていた娘が不思議だ。（見てないけど）
全体的に暗い。
話の内容が内容だけに行き場のないやりきれない感が充満している。
クローン人間。
臓器移植のために育てられてきた主人公を含む登場人物たち。
幼い子供の頃の話から、実際の「提供者」となってその障害を全うするまでの話だが、最後のほうで語られる激しい部分までが非常に長く、重く、読み進めていくのが辛い文章だった。
題材が題材だけに作風によっては色いろあるだろう。
描き方だろうけど、個人的にはあまり評価しない。
わたしを離さないで
