悪魔の尻尾

50代から60代へ~まだあきらめない

マイ・インターン

アン・ハサウェイロバート・デ・ニーロの映画。
以前から気になっていた作品で女房が借りてきたもの。
かなり良かった。
どうしても以前の作品、「プラダを着た悪魔」と比較されると思う。
前回は名女優のメリル・ストリープが映画の重要な役割を果たすが、今回はあのロバート・デ・ニーロである。
それだけでも期待値が上がる。
そして期待するとがっかりする作品が多いのだが、この作品が非常に良かった。
男性も女性も。主婦でも。もちろんこの映画に登場するようなワーキングウーマンも是非身て欲しいと思う。
ここに登場する主人公、アン・ハサウェイの演じるジュールズはやり手の経営者である。
以前のメリル・ストリープのようなと思ってもいいかもしれい。
ただ、まだ会社を起こしてそれほど時間は経過していない。
もちろん経営基盤もまだまだなところはある。
そして現場の細かいことから経営の大きな決定もすべて彼女にかかっている。
そんな女性を補佐するのは定年で仕事を離れ、悠々自適な老人、ベン。
もちろん演じるのはロバート・デ・ニーロである。
彼はあえて仕事をするひつようもないが、根っからの会社人間であり、生きる限りは社会に尽くし、求められていたい、社会と関わりを持つ人生を過ごしたいと強く願っている。
そして新人(インターン)の募集に応募する。
はじめは少々おせっかいな親父くらいな気持ちで接していた主人公だが、彼の人となり、誠実な社会人としての態度に次第に認めるようになり、相談相手としてどうしても必要な人材となっていく
そんな話である。
ベンという老人がありえないほど優れているのでそこは映画と割りきっても、本当に素敵な「先輩」である。
ポジティブに考え、前向きに生きる。
プライドは静かに、心の奥底に持っているもので、決して人前でかつての自分を自慢したりしない。
本当に素晴らしい人である。

そしてロバート・デ・ニーロという俳優。やはり誰を差し置いても彼は世界最高峰の名優だと思う。
二枚目でも悪役でも何でもこなすのはもちろん。
今回は人のいい老人、素敵な老人をうまく演じており、映画の間は独特な笑顔をずっと続けていた。
Blu-rayの特典であるインタビューシーンでのロバート・デ・ニーロはいつものロバート・デ・ニーロの表情であり、ものすごく二枚目で粋な男。
それを見ただけでも映画の中で作っていた「ベン」という人間を演じている彼の凄さをあらためて感じた。
振る舞いなども完璧である。老人。定年後の再就職した老人である。
もちろん映画ならではの出木杉感はあるけれど。

ああいう人間になりたいと思うが、なれないな〜。

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