悪魔の尻尾

50代から60代へ~まだあきらめない

西遊記 はじまりのはじまり

TSUTAYAでレンタルしてきたもの。
少林サッカーカンフーハッスルで話題をさらったチャウ・シンチー監督作品。
今回は残念ながら出演していないが、とんでもない映画であった。
今までの西遊記のイメージぶち壊し。
いい意味でも悪い意味でも西遊記孫悟空の話をぶち壊してくれている。
家族連れでこの映画を劇場に見に行くとちょっと問題がありそうでもある。
残酷シーンもものすごくある。
おなじみの孫悟空を始め、猪八戒沙悟浄はとんでもない残酷殺人鬼である。
三蔵法師玄奘はきれいなお坊さんであるはずが、まるで乞食かルンペンのような格好である。
しかも僧ではない。
妖怪ハンターという怪しげな仕事をしている。
しかも腕は三流で、この映画を盛り上げてくれる段ちゃんという女妖怪ハンターがいないとあっけなく殺されていたに違いない。

冒頭で登場する沙悟浄は河童の妖怪ではなく、巨大な魚と虎の掛けあわせのような妖怪。
水辺に住む村人を次々に襲って食べてしまう。
救いようがないのは可愛らしい幼い女の子も一口で食べてしまうところ。
通常は何らかの形で救いもありそうだが、そのようなシーンはなし。残酷極まりない。
次に登場する猪八戒も見てくれは美しい男。(何故か脂ぎっていて、あまりの脂っぽさにちょっと引いてしまう)
しかしこの男も多くの旅人たちを殺しまくった大量殺人鬼である。救いようがない。
そして孫悟空
これがなんともみすぼらしく、強さの欠片も見えない雰囲気。
なんといっても頭はうすらハゲ。ハゲの漫才師を連想してしまう。おそらく本国でもお笑いの俳優さんなのだと思う。人を笑わせるために存在するようなキャラクターである。
漫才師海原はるかに似ている。
そして封印を逃れて自由を手に入れてからは醜いサルに変身。
好みにくいサルが体も小さく、なんだか池乃めだかに特殊メイクをしたような感じ。
しかしコイツも残酷で孫悟空を退治しにきた凄腕の妖怪ハンターたちを殺してしまう。
お笑いと残酷のコラボレーション。

普通の西遊記に登場しないオリジナルキャラクター?の段ちゃん役のスー・チーが頑張っていた印象。
しかしあっけなく殺されるところも非常に薄情。

すべてが終わり、孫悟空を始めとする妖怪たちをしもべとして天竺に旅立つ三蔵法師
そのテーマ曲がGメン75。
チャウ・シンチーがこの曲をえらく好きらしいが、似合っているとは思えない。

バカバカしくも面白い映画。
そして情がない。残酷映画。

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