悪魔の尻尾

50代から60代へ~まだあきらめない

グリーンマイル

TSUTAYAでレンタルしてきて、最初から最期までしっかりと見た。
何度かテレビで放映しており、その都度見ているので知っているが、はじめから通してみたのは今回が初めてかもしれない。
朗らかに笑えるユーモアのあるシーンもあるが、やはり内容が死刑囚を収容している刑務所での話。
そして死刑の執行のシーンが何度もあり、どうしても湿っぽく暗い感じになってしまう。
なんとも言えない後味の悪さもあり、個人的には「ショーシャンクの空」に軍配をあげたい。
主演のトム・ハンクスはもちろんだが、超常現象を引き起こす能力を持つ死刑囚ジョン・コーフィを演じたマイケル・クラーク・ダンカンがやはり圧倒的な存在感を発揮しており、印象深い。
彼ら「善」を追い詰める「悪」として描かれる二人が素晴らしい演技を発揮している。
一人は知事の七光で横暴の限りを尽くす刑務官パーシーを演じるダグ・ハッチソン。
厭味ったらしいところは抜群だが、最期には転勤願いを出すはずの精神病院に職員ではなく患者として入ることになったのは強烈な仕返しか。
もう一人はもちろん実行犯、真犯人のワイルド・ビル演じるサム・ロックウェル。ぶっ飛んだサイコ野郎として怪演。

無実の罪で死刑になったコーフィ。
なんとかしてあげたい気持ちでいっぱいだが、この人間の世界に疲れ果てた。死なせてほしいということなんだろうか。
もしそうであれば、彼はああいう愚かな人間の作り上げた世界のルールに従って人間の世界から去ることで満足だったのかもしれない。
ある意味気の毒なのは真犯人を知らない被害者の親族かもしれない。

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