池袋ウエストゲートの4作目。
「東口ラーメンライン」
タカシのボディガードの双子の兄弟、ツインタワーが、Gボーイズから身を引いて独立。ラーメン屋を開店させた。そこに新たな問題が発生。
結構いい話。ツインタワーのキャラが好きなのかも。
「ワルツフォーベビー」
元ヤンキーの妻と元ヤンキーの父親。二人をつなぐのは孫。とんでもない息子でも実の息子。そいつが残した子供が可愛くないわけがない。マコトが調べてわかった真実は父親には残酷なことだった。
うーん、ジャズタクシーの運転手の南條さんが哀れというか、悲しすぎる。
「黒いフードの夜」
貧しいミャンマー人家族とそこに住む幼い子供の悲しい物語。 結末はともかく、なんとも言えない内容。
今の日本とは対照的なミャンマーの人々との対比が痛い。
「電子の星」
この本のタイトルになっている作品。それだけに非常に力強いものを感じる。
おなじみのガキの帝王タカシと売り出し中のヤクザのサルも出てくる。主人公のマコトも体を張った大仕事。
内容が過激で個人的には好きな世界ではない。こういう趣向の人間がいるという事実に虫酸が走るくらい。
ま、人それぞれといってしまえばそれまでだが、許されざることだと感じたマコトやタカシはやはりまともな人間ということで帰って親近感を覚えた。
こういうものを規制するだけでは彼らの欲求は満たされないのかもしれない。
ならそういう連中同士でくじ引きなどでやればいいのでは?と単純に思ってしまう。まあ、こういう連中はやらないだろうけど。
- 作者: 石田衣良
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2005/09/02
- メディア: 文庫
- 購入: 2人 クリック: 19回
- この商品を含むブログ (149件) を見る