短編小説集と思っていたが、なんてことない「長い影」というのがめちゃくちゃ長くてこれは短編小説ではない。下巻に入っても続いている。とは言えまだ「長い影」を読みきっていないが、これがまた面白いのである。
ここまでの短編の展開も話につながりがあり、登場する人物たちも魅力あふれる人たちである。
私は関西人であるから深川とか八丁堀とか言われてもピンと来ないが、時代劇によくある雰囲気なのでなんとなくイメージしている。
登場人物ではなんといっても主人公、井筒平四郎がいい。「ぼんくら」というタイトルもこの主人公に当てたものだと思う。
この主人公のキャラクターがなんとなく自分とかぶるところがある。あまり深いよみはなく、細かいことは嫌いで、それでいてあまりきついことはできずにできるだけ波風立てずに過ごせばそれで良いと思っている。
幸せな人である。私もぼんやりと生きているが、まあ周りの人間に助けられつつ、幸せに生きていると思う。
通勤途中に読んでいるだけなので最後まで読んではいないが、先が楽しみ。
- 作者: 宮部みゆき
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2004/04/15
- メディア: 文庫
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