悪魔の尻尾

50代から60代へ~まだあきらめない

今まで使ってきたWindows

パソコンを使い出してかなり長い時間が経つ。専門的なことは何もしていないが随分と進化したという気はする。
大学を卒業した頃はようやく日本でもパソコンが事務に必需品になろうとしていた頃。
まだWindowsというものはなく、(あったのかもしれないが使っている人は見たことがない)日本におけるパソコンはすなわちNECのPC9801シリーズを指す。国民機と言われ、エプソンからPC9801の互換機まで登場していた。キューハチは我々の世代では国民機をさすが、若い人にとってはOSのWindows98のことを指すらしい。どうりで会話が若い人と噛み合わないはずだ。
PC-9801は当時のPCの性能では飛び抜けて日本語表示が高速だったらしい。DOSの時代であり、代表的なソフトウェア一太郎であり、ロータス1-2-3である。一太郎のver3.0で58000円。ロータス1-2-3は98000円であった。
Windowsの時代に入るのはそれからしばらくして。というよりも黒船IBM-PC互換機が日本に来てからである。
ちょっとこの言い方もおかしいかもしれない。以前からIBMのパソコンはあったし、互換機もあったはずである。日本で使われるようになったのはOSのが日本語化してから。DOS/Vという名前でこれらのIBM-PC互換機はDOS/Vマシンと言われだす。DOS/Vマガジンなんかもよく読んだものだ。
PC-9801が圧倒的なシェアを持っていたのは80286の頃。PCの性能が上がり、DOS/Vで十分高速な日本語表示ができるようになるとスペック的に割安なPC=IBM-PC互換機は一気に普及しだす。そして時代はCUIであるDOSよりも使いやすいGUIWindowsへとなっていく。
DOS時代にも使いやすくするためにいろんなランチャーなどもあったが、ある程度の知識がないと設定すらできない。
Windows3.1がヒットしてからは一気に国民機からIBM-PC互換機へとシフトしていく。
ちょうどその頃にIBMのPC、PSVシリーズを購入。80486DXというCPUでメモリを4GB増設して8GB。HDDは170Gbという今の時代には考えられないほどのロースペックだが、当時の国民機の最上位クラスよりもはるかに低価格で購入できた。IBM DOS5.0VとWindows3.0、Word、Excelなども一緒に購入した。かなりの出費であった。
Windows3.1からシェアを奪い続けられていた国民機だが、大ヒットとなるWindows95が登場してついに本家国民機もWindows路線へ方向転換する。
Windows95になって「さあ始めよう」というキャッチフレーズで、スタートボタンが登場。登場した当時は色々と批判もあったと思うが、せっかく慣れ親しんだインターフェースなのに、今回のWindows8であっさりと捨ててしまった。戸惑うこと必至である。
このWindows95の登場でパソコンは特殊な人が使うものではなく、普通の人も使える道具として多くの人が手にするようになった。
とは言え、まだ事務所で各自配布されるようなものではなく、インターネットという言葉もボチボチと出てきており、普及しかけるまでの段階。回線は「64、64,128」というISDN回線がブロードバンドなんて嘘をついていたような時代。しかしADSLが本格普及するまでは私もISDNを利用していた。ISDN+テレホーダイというパターンでインターネットよりもニフティPC-VANというパソコン通信での利用からインターネットの大海原へと出て行く。
Windows95には標準でIE3.0が付属していたので、一気にブラウザも当時トップだったネットスケープナビゲータを葬り去る。
Windos95も後期にはOSR2というバージョンで登場。そしてWindows98へと続く。更に改良した98SEが登場してより使いやすくなったようだ。USBが使えるようになったのもこの頃から。それまでは外付け機器はSCSIであり、そのために高価なSCSIボードを必要としていた。ADAPTECというメーカーが有名であった。
そして失敗作と言われているWindowsMeが登場。WindowsXPまでのつなぎのような意味合いで多くの人が手にしたが、評価は散々。で高機能になっているが、根本的なところが16ビットOSであり、コンベンショナルメモリの問題で起動してすぐにシステムリソース不足になるという状況が多発。特にメーカー製パソコン、TVチューナーなどが搭載されているものはひどかった。起動時にシステムリソースがすでに50%を切るようなものもあり、普及してきたインターネットに加えて、セキュリティソフトなどを入れるととても動かせないという状況も。
XPが登場して一気に解決。というわけではなかった。インターフェースが変わって最初はユーザーからの不満が続出。それでも時代の流れでXPは売れ、更に改良も続いてSP2が出た頃からは非常に安定しており、XPでなければパソコンではないというような時代に。デビューから10年以上にもなるが未だに企業でも家庭でも多くのユーザーがいる。
ユーザーが望まなくてもOSのバージョンアップはもはや恒例のように数年おきに行われることになった。XPで満足しているにもかかわらず、最新鋭のOSのバージョンアップはであるVistaが登場。そして時代を先取りしすぎたためか、大きくコケる。現在使われているWindows7や8と内部的にはあまり変わらない構造なのにこれだけ嫌われるのはやはり当時のPCのスペックに全く合っていなかったためではないか。その反省を生かしてWindows7は軽快に動く仕様になった。もちろんPCの性能が上がったことも大きい。
そして昨年Windows8が登場。ここでもMicrosoftは大きく変化をさせる。評価はこれからだが、現状は残念OSと言わざるを得ない。インターフェースの変更を安易に考え過ぎなのだろう。これほど大きな変更をもたらしたのはMicrosoftにも相当な焦りがあったからだと思われる。まだPCはこれからも使われ続けるだろうが、以前よりも地位は下がっている。PCではなく、スマートフォンタブレットの台頭である。

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