宮崎あおい、堺雅人のコンビニよる映画。
非常に低予算な感じのいかにも邦画である。だからといってダメな映画というつもりは毛頭ない。むしろ良かった。
原作も話題作で、テレビドラマにもなっていたらしい。
高崎幹夫(堺雅人)は真面目なサラリーマンそして几帳面。妻の晴子(宮崎あおい)は漫画を書いているが、家事全般は苦手。
夫は妻を「ハルさん」と呼び、妻は夫を「ツレ」と読んでいるちょっと変わった夫婦。夫のタイプとは全く違え、几帳面でもないが、やっている仕事は結構理解できる。
うつ病というと患者数も相当に多く、現代の主要な病気でもあるが、まだまだ理解されていない。病気であり、きちんとした治療が必要。にも関わらず、世間のうつ病に対する認識はまだまだ低い。
この映画でも実の兄が見舞いに来て、いい加減な励ましの言葉をかけていく。無責任なものだ。頑張ってどうになるようなものではないらしい。そもそもうつ病に対して頑張れとかいう言葉は禁句である。精神の問題であり、気持ち一つでどうにでもなると思っている人が多いのが現実だろう。私もそう思っていたクチである。その点、ハルさんの両親はなかなか良い親として描かれていて気持ちが良い。
知人の彼女がうつ病で幾つか話を聞かせてもらってようやくこの病気が大変なものであるということが理解できた。まさに大変な病気である。この映画でも病院で出会う患者が言っていたようにうつ病が原因で離婚や離れていくカップルは多いと思う。付き合いきれないのであろう。そういう大変な病気であるにもかかわらず、「ツレ」の病気と向い合って、ともに乗り越えていく素晴らしい夫婦の愛が描かれている。本当に素晴らしいカップルで相性が抜群にいいのだろうと思う。
イグアナを飼っているということで何度か登場するが、それはちょっとかんべんして欲しい。爬虫類は苦手である。原作でもそういうふうに描かれてるのかもしれないが、ストーリー的にはあってもなくてもいいものだと思う。
そこそこヒットした映画のようで、レンタルDVDでもあんまり空きがなかった。つまらない作品を見るくらいなら、見ていて損はないのではないか。堺雅人のうつ病っぷり?(変な表現だが)もよい。宮崎あおいの可愛い奥様ぶりもなかなか良かった。
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