悪魔の尻尾

50代から60代へ~まだあきらめない

黒猫 エドガー・アラン・ポー

江戸川乱歩が彼の名前から取ったペンネームというのは非常に有名な話だ。やはりミステリの草分け的存在として現在も賞賛されるべき作家なんだと思う。
さてこの「黒猫」は「モルグ街の殺人事件」よりもさらに短い小説だが、こちらのほうが印象は深い。
本来は動物を愛する優しい心を持っている主人公がお酒におぼれて人格が変わり、飼い猫のみならず最大の協力者であった妻を殺してしまう。
動物虐待の表現もあるホラーという感じ。ミステリー要素は少ないが、怖さは十分感じることができる。グロい殺戮のシーンの描写はなく、その辺りを期待する人には不向きだが、推理小説の古典として読んで置いて損は無い。短いし。

青空文庫にて

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