悪魔の尻尾

50代から60代へ~まだあきらめない

日本橋 ラーメン高千穂

10年ほど前、よく日本橋に行った頃に行ったラーメン屋で「高千穂」という店があった。座席は5〜6席くらいのカウンターのみで本当にこじんまりとしており、奥さんとご主人とで切り盛りしている店だった。無口でいつも作務衣で黙々とラーメンを作っていたご主人とこれまた無口で奥で仕事をしていた奥さん。当時で40歳くらいだったんだろうか?
個人的にはすごく気に入ったお店でちょくちょくお昼ごはんをそこで食べていたが、いつの間にかなくなっていた。あの静かな小さい空間も良かったが、味も自分の口には合っていた。少し炒めたような香ばしいニンニクの風味がする独特のスープと味がつきやすい細麺。味付けがそれほど濃くない、けれど柔らかいチャーシュー。シャッキリ感のあるもやし。とっても美味しかった思い出がある。
あの近くにオーム真理教のマハーポーシャというパソコン店があり、そこもなくなってドスパラになっていたと思う。丼とうどんがおいしい「ぽんつく」もよく行った。「ぽんつく」は会社の同僚とも何度か行ったが、高千穂はほぼ一人で行った。団体で行けるような店ではなかったし。2名様が入ってくると一気に見せが狭くなったような感じの広さ。
また食べたいと思ったときにその店がなくなっているというのは悲しい限りである。今あの無口なご主人たちは何をしているんだろうかとふと思うことがある。やっぱりラーメン屋をどこかでやっているんだろうか。

Copyright ©悪魔の尻尾 All rights reserved.