悪魔の尻尾

50代から60代へ~まだあきらめない

論理的思考

なんだか小難しいタイトルだが、この歳になって改めて頭をつかう必要性を感じている。これまでいかに頭を使わずに生きてきたかということを痛感する。
現象だけを追い、洞察が浅く、現象がこうだからその反対をすればいいというくらいの感覚しかなかった。情けないことに。
現象には理由がある。その理由を解き明かすためには必要なデータを集める。仮説を立て、その仮説が正しいものかを多くのデータから検証していく。その結果、行動方針が決まる。
言葉で書くと「なんだ、そんなことか」と思えるが、実際にやるとなるとなかなか出来ていないものだ。
例えば、ある商品が思うように売れないとする。
売れない原因は売り方がヘタクソなのか、商品の機能そのものに問題があるのか。価格が高いのか。デザインが悪いのか。ネーミングなのか。色々な原因がある。
そういうところをしっかりと分析せずに、売れないから売れる先を拡大するため新規開拓をする。商品を改良する。価格を下げる。デザインやパッケージを買える。ネーミングを買えるなどをしてもそれで売上がアップするのはたまたまということになる。
原因が商品の機能そのものにあれば営業先を拡大してもやっぱり売れないし、価格を下げても商品に魅力がなければ、やはり売れないということもある。商品そのものは競合他社のほうが劣っているのに売れていないのは売り方が悪いということかもしれないし、ネーミングやパッケージデザインかもしれない。
改善するためになにかアクションを起こすことは大事だが、原因の究明もせずやみくもに改善案を出しても意味が無い。
そこに必要なプロセスが論理的思考ということなんだろう。
過去の成功体験や経験則に基づく「思い込み」だけでやってきたひと(自分も含めて)が多く過ぎる。その思考回路の呪縛から抜け出せず、考え方そのものを変えられない。
「こうやったらうまくいく」と仮説をたてるが、「その根拠は?」と聞かれてきちんと答えられるひとはどれくらいいるだろう。ほとんどが、「今までの経験上こうだから」というような曖昧な経験則に基づいて行動を決定していないか?あるいは上司からの命令をそのまま実行していないか。そこには論理的な思考はない。
頭をつかう癖をつけよう。

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