悪魔の尻尾

50代から60代へ~まだあきらめない

中国のバブルが弾けると…

北京オリンピックのあとの反動が怖いとか言われながらも、中国経済は相変わらず高い成長を続けている。
今日のニュースでも中国のGDPが日本のGDPを上回ったとの発表があった。まあ、人口が多いこともあるので単純比較はできない部分もあるが、やはり躍進ぶりはすごいものがある。
1968年から世界第2位の地位を守り続けた日本が転落した形になるが、今の日本を見ていると、それでもいままで世界2位だったことに意外な感じもする。
いずれにしても私が物心着いた頃からはずっと米国についで2位だったわけで、これからを考えると返り咲くことはなさそう。なんとも残念な気もする。
http://www.asahi.com/business/update/0120/TKY201101200149.html

その中国のバブルも未だ止まらず、不動産投資がえらい水準になっている。日本もかつて経験した。高度経済成長も経験したが、バブルも経験。日本もアメリカの威信を傷つけるかのようにニューヨークなどの一等地のビルなどを買いあさっていた。東京都の地価でアメリカ全土が変えてしまう水準とか本当に馬鹿げた話である。
年収200万円中国人が2億円の家購入 大前氏バブル崩壊を危惧│NEWSポストセブン

バブル当時は私はまだ未婚で家業を行っており、当時流行ったいわゆる3K(汚い、キツイ、危険)な現場作業ということもあって、人手不足がひどかった。家の家業は汚い、危険はあるけど、きつくはないと思うが、世間一般ではそういう部類に入る。だから日当はいい部類だったと思うが、そうでもないらしい。
何よりも情けなかったのは、当時高校生だった従兄弟に「兄ちゃん、いまどき日当1万円で現場作業で喜んでくるような人間はおらんで〜」って言われたことかな?
まあ、そんな時代だった。サラリーマンが35年ローンや親子ローンでマンションを購入するというのも普通だった。東京ほどではないが、大阪市内のマンションでも5000万円くらいが普通、あるいは手頃な方に入る。少し洒落た物件なら8000万〜、あるいは億ション。今や死語だな。
億ションといってもべらぼうに広いわけでもない。当時景気が良かったとはいえ、やっぱり初任給は安いし、年収から考えると途方も無いローンをくまされるわけだ。家を諦めると気楽になるわけで、やれ海外旅行だの、高級外車、あるいはゴルフの会員権といったものも非常に高額になったものである。いまや二束三文のようなゴルフコースでも当時はン百万円〜ン千万円という金額だったし、高級なところはそれこそ億の単位が必要になる。アパート住まいでもゴルフをする人も多く、猫も杓子もゴルフクラブを振り回していたような気がする。
そんな時代を見てきて、今の中国には本当に危うさを感じる。
200万円くらいの年収(中国人の中では中間層になるだろう)ながら億単位のマンションを買うなんて異常としか思えない。年収の100倍って、100年も働けるわけもないし。そもそもそういう考え方ではないのだろう。今買っておかないとあとで価格が上がるし、あるいは今買って値上がりしたときに売れば儲かる。さらには買った物件が値上がりすると担保価値が上がり、さらに融資が受けられるのでまた値上がりしそうな(ここが大事)物件を買う。(これぞバブル経済の真骨頂)
実態のない経済。心理がそういう方向に働いているときはどう仕様も無いのかも。だれかが、「こんなのおかしいよ」って言い出して、いずれは破綻する。凄まじい混乱がおこるだろうなあ。国民の怒りを鎮めるためにどんな無理難題を日本にふっかけてくるやらわからない。恐ろしいことである。もはやソフトランディングなんて無理だろうなあ。第2の天安門事件みたいなことになるんだろう。

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