悪魔の尻尾

50代から60代へ~まだあきらめない

岡田監督評・・・勝てば官軍

岡田武史という男。
前回、加茂監督から急遽監督交代したときはジャージを来たオッサン、いやコーチだったけれど、その後コンサドーレ札幌をJ1へ昇格させ、横浜マリノスを優勝させるなど、冷静に考えれば名将なんである。
それなのに、代表の監督というのは気の毒というか、勝てばもちろん栄誉のある立場にあるが、負ければボロクソ。評論家とは全く違う立場なのである。
この記事が出たときはワールドカップ前の最悪の状況ではなかった時である。しかしながら今回のように結果を残さなければ陽の目を見なかった記事かもしれない。
いいことを言っている。岡ちゃんなんて気安く呼ばれているが、本当はかなり勝気で怖い人物だと思う。サッカーだけでなく勝負事に対する信念もおそらくしっかり持っている方だと思う。この記事にあるように、指導者としては理屈で相手に納得させるのは得意というのはわかる。頭がイイから。私と校区が同じだが、上流のご子息達が通う帝塚山学院出身で高校は学区No1の天王寺高校である。サッカーでセレクションで早稲田にいったわけではなく頭で入った人。だから頭脳派ディフェンダーというのは本当だと思うし、きちんと自分の理論や理屈はあるはず。ただ、それだけではほんとうに強いチームを創ることができないということを既に体験しているのである。前回のワールドカップの監督、J2での監督、J1での優勝監督、そして秘密の鍵を見つけるための試行錯誤。
今回の結果もある意味、どこか開き直っているところがあったんだろうね。ワールドカップ前の惨憺たる結果から、マスコミからは散々叩かれ、私も「岡ちゃんでは無理やで〜」なんて言っていたようにも思う。それが座右の銘が「人間万事塞翁が馬」というのだから、まさにそのまんまの状況である。
ま、結果がすべてのプロの監督である以上、結果が出なければこき下ろされ、結果を出せば名将と仰がれる、それだけのことだとクールに締めくくることもできるが、強いチーム、組織を作るためのマネジメントはやはりキチンあるんだということ。この講演会では素晴らしいことを語っている。
明確な目標を立てる。彼が立てたのはワールドカップベスト4。
自分の責任でリスクを冒せ。ミスするな!ではなく、自分の責任でリスクを負うことをENJOYせよ。
自分のチームという意識を持て。自分の仕事を全うしたから後は知らないというのは意味が無い。チームが勝たなければ意味が無い。組織がダメなら意味が無い。
人を変えることは簡単ではない。本人が本気で変わらなければと思ってやらないと。
勝つためにベストを尽くす。自分がやりやすいようにやるためではなく、勝つための仕事に徹する。
今出来ることに集中する。「無駄な考えや無駄な行動を省く」「勝負の神様は細部に宿る」
あいさつは「自分には認め合う準備がありますよ」という印。一番できていないのはオッサンという言葉にドッキリしたね。

あらゆることにも通じる言葉がエッセンスとして詰まっているので是非一読を!
岡田武史氏が語る、日本代表監督の仕事とは (1/7) - ITmedia ビジネスオンライン

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