悪魔の尻尾

50代から60代へ~まだあきらめない

悪夢のエレベーター 木下半太

面白かった。率直にそう思う。
展開が早い。中身は大どんでん返しが伴なう、悲喜劇であるが、スピーディでまさに劇作家が書いたものなんだなあと思う。
物語の大半はエレベーターの中に閉じ込められた状態での話である。
登場人物は
妻が妊娠しているにも関わらず、職場のバイトをつまみ食いする男、小川。
関西弁丸出しのゲスなおっさん、空き巣の富永。
超能力者でオタクの牧原。
自殺願望の危険な女性、カオル。
しかしながらこの中で真っ白なのは小川のみ。
他の3名は小川をこのエレベーターに監禁し、極限状態で本音を聞き出すことが目的であった。依頼者は小川の妻。
富永は探偵で本当の名は三郎。
牧原は三郎の高校時代の仲間で現在はオカマバーのオカマ、マッキー。
そしてカオルは最近三郎のところで働くことになった女性。天然ボケキャラ女。
途中まではシナリオ通りに事は進むが、やはりうまくいかず、どんどん深みにはまっていく。
どうしようも無い状態になってしまう。
しかしある意味この状態はコントロールされたものであったというのが最後にわかる。
つまり真犯人がいる!

っていうけど、ほとんどコメディ。死と殺人があまりにコメディタッチに描かれていて逆にオソロシイかも・・。

悪夢のエレベーター (幻冬舎文庫)

悪夢のエレベーター (幻冬舎文庫)

映画化もされているようだ。
って現在、公開中?
悪夢のエレベーター
映画になってどんなふうになっているかはわからないけれど、本はスピーディな展開で面白かった。コントみたいな・・・。
でもエレベーター内のみでほとんど撮影できるから低予算だろうなあ。DVDも3月にでるみたいなんで出たら借りてみようかな。

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