「陰の季節」に続いて読んだ。
「陰の季節」が警務部と刑事部の確執などを描いた警察ドラマであったが、今回の作品「動機」は事件記者が多い。
タイトル作品「動機」は「陰の季節」のような警察内部での作品。
最後に語った「あなたも立派な警察官になられましたな」という言葉が非常に印象的。
元殺人犯が主人公の「逆転の夏」は込み入った筋書きの推理小説である。後から考えると非常に無理のある展開だと感じるが、読んでいるときは非常に引き込まれる。
「ネタ元」は地元新聞の事件記者が主人公。最後にちょっとしたオチがあり、楽しめる。
「密室の人」はとりたててまだツことのない判事が主人公の短編。
警察が舞台の小説だが、いわゆる派手な殺人事件を舞台とするような刑事ものではなく、事件記者や内勤の警察官などを描いた作品。
やはりどうしても地味な印象はぬぐえないなあ。
- 作者: 横山秀夫
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2002/11/01
- メディア: 文庫
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